出張や旅行先で、その地元のクラフトビールを飲むことを“旅クラフトビール”と呼び楽しんでいる『おとなの週末』編集部のクラフトビール好き編集えびす。春先に出かけたベトナム・ハノイでの“旅クラフトビール”後編。今回は、ベトナムのブルワリーが直営するビアバーへ。そこで出合ったビールとは!?
穀物感がガツン! ベトナムのお米を使ったライスラガー
前回は旅の前半で出合ったビールとシードルについて書いた。旅後半のある日、ベトナム料理の人気店『クアンアンゴン・ハノイ』で食事をとったあと、足を伸ばし、ベトナム統一鉄道ハノイ駅の方へ向かった。
駅前にあるのが『ibiero Craft Beer Station』。ハノイのブルワリー「ibiero(アイビエロ)」直営のビアバーだ。「Biero」はベトナム語でビールの意味だそうで、それに英語の「i」を組み合わせた名前は、他のビールとは違う創造性豊かなビールを作るという思いから付けられたそう。意欲あふれるブルワリーである。
2016年末に創業。ブルワーはオールベトナム人というのもまた、ご当地感があってよい。
お得なビアフライトがあったが、すでに満腹でがっつり飲める自身がなく、一杯入魂でシグネチャービールの「Hanoi Qutumn(ハノイオータム)」をいただく。
まず感じたのが、穀物の芳醇な香り。極端にいうと、お煎餅を食べているような気分になる。それくらい力強い。スマホでメニューを翻訳すると、コム米、タムトム米などが入った「ライスラガー」なるスタイルだそう。
日本でもないわけではないが、使っているお米がベトナムのもの。これぞ、現地でしか飲めないビールではなかろうか。ご当地の素材で作るビールは、そこでしか飲めないものが多い。そういう出合いこそ、“旅クラフトビール”の醍醐味だ。
一杯で終わるにはあまりに名残惜しく、結局「KING IPA」の瓶を1本買って帰った。
後日飲んだが、8%と高アルコールなのもあり、どっしりとした味わい。苦みはもちろんだが、カラメル香の強いビールだった。
最終日のお昼、あまりにもおいしかったので『Pizza 4P’s Trang Tien(ピザ フォーピース チャンティエン)』に再訪。今度は別のビールを飲もうと、「MIKAN BiA」からスタート。みかんの柑橘を感じる爽やかなラガーだった。
その後、ワインに浮気をして、ピッツァを堪能した。