コロナ禍では、宇宙旅行レベルで非現実的だった海外旅行が、日常化しつつある。もちろんうれしいことなのだが、ここ最近はどこに行っても日本円の弱さ、物価の高騰に愕然とする日々だ。そんななか、今なおお得感を感じられる数少ない国がベトナムだ。ベトナムというと、北部の首都ハノイ、経済の中心地である南部のホーチミンの印象が強いが今回は中部のダナンに飛んだ。
2023年にダナン直行便が再開!
なぜ今ダナン? という声が聞こえてきそうだが、2023年3月、ベトナム航空が成田発着の直行便を再開したのだ。日本からダナンへは約5時間のフライト、ダナンからはハノイやホーチミンへも国内線で1時間ほど。週末+1,2日で遊びに行ける気軽さがうれしい。大きな時差がカラダにこたえるようになってきた筆者には、2時間というかわいらしい時差も魅力だ。
結論を急げば、またすぐに行きたいと思うくらいに楽しかった。見どころはたくさんあるし、また、ダナンはベトナム屈指のビーチリゾートだ。ホテルに籠ってリゾートライフを満喫するのもいいだろう。今回はダナンでどんなことができるかを簡単ではあるが、紹介したいと思う。
ダナン到着後は早速市内観光へと出かけた。今や日本の夏も相当灼熱だが、焼けつくような太陽の圧倒的な存在感を放つ東南アジアのじりじりとした暑さが、「そうだ、これよこれ」といった感じで、なんだか懐かしく、愛おしい。
市街地のど真ん中にある「ハン市場」には、食料品や衣料品、生地などがところ狭しと並ぶ。手っ取り早くローカル気分を味わいたいならこれ以上の場所はない。アオザイやベトナムコーヒー、ドライフルーツなど、たいていのお土産はここで手に入る。
パステルピンクの外観に目が釘付けになる「ダナン大聖堂」もぜひチェックしたい、というか、中心地にあるので、街をぶらぶら歩いていれば自然に目にすることになるだろう。ゴシックアーチや尖塔(せんとう)が美しい「ダナン大聖堂」は、フランス統治時代に建てられた、ダナン唯一の教会。ライトアップされる夜はより幻想的だ。
ダナンには魅惑的なホテルがいくつもあるが、いま世界のホテルラバーが熱い視線を送るのは、なんといっても、「インターコンチネンタル ダナン サン ペニンシュラリゾート」だ。2022年に開業10周年を記念し、大規模なリニューアルを慣行。IHGホテルズ&リゾーツの東南アジアにおけるフラッグシップホテルとして生まれ変わった。ミシュラン3つ星シェフ、ピエール・ガニェールが腕を振るうフランス料理「ラ・メゾン1888」をはじめ、食のレベルも高い。