刻みチャーシューと玉ねぎが味の決め手
おっと、ここでチャーハンが運ばれた。もう、このビジュアルを見ただけで旨いと確信した。立ち上る湯気とともにたまり醤油の香ばしさが鼻孔をくすぐる。こりゃたまらん! レンゲですくって頬張ると、パラパラの食感とともにチャーシューの旨みとたまり醤油の香りが複雑に絡み合って口の中が幸せに満ち溢れる。
味の余韻を洗い流すべく、ラーメンのスープを啜るも、もっとハッピーに。これがチャーラーの醍醐味なのだ。
おっと、コーフンのあまり具材をチェックするのを忘れていた。刻みチャーシューとネギ、玉子の定番のほか、玉ねぎも。素朴ながらも奥深い味わいを感じるのは、じっくりと煮込まれたチャーシューと炒めて甘みを引き出した玉ねぎがカギを握っていると思う。
ラーメンもチャーハンも一見すると、町中華ではなく食堂の昔懐かし系のように思えるが、令和の時代でも十分に通用する唯一無二の存在であるのは間違いない。きっと、これからも多くの人々を唸らせることだろう。
取材・撮影/永谷正樹
1969年愛知県生まれ。株式会社つむぐ代表。カメラマン兼ライターとして東海地方の食の情報を雑誌やwebメディアなどで発信。「チャーラー祭り」など食による地域活性化プロジェクトも手掛けている。