日本人の食物繊維摂取量の理想と現実
麦はイネ科の植物で、大麦のほか、小麦やライ麦、オーツ麦などがある。小麦は皆さんご存知の通り、パンやうどん、粉ものなどの原料だ。ライ麦はその風味の高さからパンや麺に使われるケースも多いし、オーツ麦はオートミールの原料になっている。
大麦には米同様に粘り気の少ないうるち性と粘り気があるもち性があり、もち麦はこのもち性大麦の総称だ。
もち麦のそのもちもちとした美味しさとプチプチの食感、そしてお米と一緒に炊飯できる手軽さも相まって今回再注目を浴びたというわけだ。
なお、2025年4月から、日本人の食事摂取基準量が5年ぶりに改定されたことも麦や雑穀にとって追い風になっている。
「生活習慣病の発症予防の観点から考えた場合、1日あたりの食物繊維の理想的な摂取量は、2020年の24gから1gアップの25gになりました。しかし、日本人はそもそも1日の食物繊維が15g程度しか摂れていないと言われており、約10g不足しているんです」
ちなみに食物繊維1日の摂取量25gは、レタスで換算すると約7個半にもなる。
大麦には異なる働きをする「水溶性食物繊維」と「不溶性食物繊維」がバランスよく含まれており、特に水溶性食物繊維β-グルカンが多く含まれているのが特長。βグルカンには、血糖値の上昇を抑制する、血中コレステロール値を下げる、免疫力を高めるなどの効果が期待されるのだそう。これは積極的に摂っていきたいとなるのも無理はない。
食物繊維は、お米の25倍!
もち麦の食物繊維量は、ゴボウの2倍、玄米の4倍、白米の25倍とも言われており、もち麦を入れたご飯を茶碗1杯食べることで、2g分の食物繊維が摂取できる。実際に同社には、美味しいから食べ続けているとか、継続していてお通じが良くなったとか、さまざまな嬉しい声が届いている。
ただし注意したいのは食物繊維の多さゆえに、摂りすぎるとお腹を壊したり、かえって便秘になることもあるのだそう。