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昨今の米の価格高騰の救世主として注目を浴びている雑穀。中でも大麦の一種であるもち麦は、味わいの良さに加えて使い勝手の良さを兼ね備えており、かつ米に比べて水をよく吸って膨らむことからご飯のかさ増しとして活用している方も多いのではないだろうか。雑穀を使い、より美味しく健康的な食べ方を雑穀のリーディングカンパニー『はくばく』(山梨本社・山梨県中央市、東京本社・東京都江東区)に聞いた。

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2025年、2度目の大ブームとなったもち麦

2024年からの米の価格高騰により、消費者から熱い視線を集めているもち麦。クセになるプチプチもちもちとした食感や味わいに惹かれて食べ続けているという方も多いだろう。

実は2016年に、大ブームになっていた。「食物繊維が豊富」ということで、その健康効果やダイエット効果を期待して、メディアで頻繁に取り上げられた。しかし3年ほどでブームは収束、19年3月期以降は売り上げが減少していたという。

当時の状況について、『はくばく』広報担当の手塚俊彦さんはこう語る。

「テレビ番組のダイエット企画で、大麦に豊富に含まれる食物繊維により内臓脂肪を低減する効果があると大々的に取り上げられました。また食感があるためしっかりと噛むので、少量でも満足感が得やすく、食べ過ぎを防ぎ総摂取カロリーが抑えられるということで、その当時は当社史上最高の売り上げとなりました。しかし、ダイエットは新たな食材に注目が集まると、流行がそちらに移ってしまい、メディア露出は全くなくなりました。その後、薬機法(旧・薬事法。「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」)が厳しくなり、いわゆる健康番組も次第に制作されなくなりました」

1合分が、もち麦ならお米の3分の2程度でOK

それからおよそ10年、もち麦が今回の深刻な米価高騰で再び脚光が当たった大きな理由は、白米と比べ水分をたっぷりと吸って膨らむ性質のため、米の量が少なくてもかさ増しできるからだ。

1合分は米なら150gだが、もち麦だったら100gでOK。お米が売り切れ続出していた際にも、店頭に並んでいた穀物たちの存在に心強さを感じていた。

はくばくで販売するもち麦は、最も低価格な大容量タイプ(800g・637円)の場合、1kgの値段が800円程度。米価は一時5kg4000円を超える高値が付いたことにより、お値打ち感が出たというわけだ。

手塚さんによると、同社で取り扱うもち麦の販売量は2023年と2024年を比べると119%となっており、特に2025年4月は、米の価格高騰が騒がれる以前の前年同月比141%だったそう。

第1次ブーム前と比べると現在は約2倍の売り上げを誇る

正直なところ、売り上げはもっと伸びているのではと思ったのだが、想定以上に需要が伸び、出荷がギリギリだったのだとか。農作物だから、いきなり大量に作るなんてことは無理だものね。

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市村 幸妙
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