大さじ1杯からお米に混ぜて炊くだけ、2025年8月には雑穀3品を発売
「穀物の感動的価値を創造する」ことを目指す同社。国内のシェアNo.1を誇るが、その強みはどんなところにあるのだろう。手塚さんに聞いた。
「もち麦をはじめとした雑穀類において、世界中から原料を調達できる力という部分は一番の強みだと考えております。また雑穀のブレンドについても、組み合わせ方や使い方の知見数から、雑穀って本当に美味しいんだと自信を持って召し上がっていただける商品をみなさまにご提供できるよう、常々追求しています」
2025年8月、もっと食物繊維を摂ってほしい、雑穀を試してみてほしいと、小容量&低価格のミックス雑穀3種「定番十五穀」、「あっさり五穀」、「もちっと五穀」の発売を予定している。
白米1合と水200mlをセットしたら、雑穀大さじ約1杯と水大さじ2杯を入れるだけという手軽さだ。
店頭小売希望価格は430円で240g入り、上記の食べ方の場合、米16合に対応できる量となっている。
いずれも大麦がたくさん入っているので食物繊維は豊富だが、それぞれ風味も摂れる栄養も異なるので、自分好みを見つけてみてほしいし、組み合わせるおかずによって使い分けてみるのもいいと思う。
ちなみにこれだけ注目されている雑穀類だが、農家の方々の高齢化により生産量は横ばいもしくは減少傾向にあるのだそう。
そんな中ではくばくでは、国内産もち麦の生産量を上げるためにJAや農家さんにさまざまな呼びかけを行っている。ブームになった2016年と比べて2020年頃の生産量は、およそ50倍にもなっているのだとか。
あわせて同社では、苦手意識のもとになるもち麦特有のにおい成分に着目し、2016年から品種改良に着手。また、もち麦を米のように磨き上げ、白米感覚で食べられる「白米好きのためのもち麦」(300g・486円)も開発している。
日本の食卓を支えるご飯。もちろん銀シャリをいただく幸せもあるが、もち麦や雑穀を取り入れることで、美味しく自分自身や家族の健康に貢献するのもいいのではないか。
文・写真/市村幸妙
いちむら・ゆきえ。フリーランスのライター・編集者。地元・東京の農家さんとコミュニケーションを取ったり、手前味噌作りを友人たちと毎年共に行ったり、野菜類と発酵食品をこよなく愛する。中学受験業界にも強い雑食系。バンドの推し活も熱心にしている。落語家の夫と二人暮らし。