「立ち姿」で一躍全国の人気者に
2005年、千葉市動物公園で飼育されているレッサーパンダが、話題を集めました。理由は、「立ち姿」。尻尾でバランスをとり、背筋がピンと伸びて、とても上手に後ろ足で立ちます。その様子が報道され、注目を浴びることに。缶コーヒーのCMにまで起用され、一大ブームを巻き起こします。同園には、一目見ようと、家族連れら大勢の人が詰めかけました。
実は、レッサーパンダが立つこと自体は、珍しいことではないといいます。これほどの人気になったのは、メディアの影響もありますが、胸を張って立つ凛々しい姿が、人々の心をとらえたからでしょう。
風太は現在も、同園で暮らしています。ただ、体調を崩して、2022年4月16日から展示はいったん中止に。その後、順調に回復し、同年6月9日から展示は再開されています。
風太は2003年に静岡市の日本平動物園で生まれ、翌年、繁殖のため千葉市動物公園へ。2025年7月5日には22歳の誕生日を迎えました。人間なら100歳を超す高齢です。レッサーパンダの寿命は15年ほどといわれていますので、かなりの長生きです。5代後の子孫となる「来孫」もいます。今では、「立つ」ことはなくなったようです。
繫殖数で国内有数の福井県の鯖江市西山動物園
レッサーパンダは、ヒマラヤ南部や中国雲南省、四川省、ミャンマーの山地に生息。シセンレッサーパンダとネパールレッサーパンダに分類され、日本では主に前者が飼育されています。
国内でのシセンレッサーパンダの飼育状況は、61施設で242頭(2023年12月31日現在)にも上ります。
レッサーパンダの繁殖数・飼育数で、国内有数とされる福井県の鯖江市西山動物園。同園にはレッサーパンダが8頭おり、来園者の人気を集めています。
江戸家猫ハッピー(Edoya Nekohappy)
マルチクリエイター。動物ものまね芸人「三代目 江戸家猫八」の末娘。
1993年から15年間、俳優・緒形拳に師事。共著「地球徒歩トボ」(学研)では写真を担当した。オリジナルキャラクターである猫の「満吉くん」を通して、地球を楽しむための写真・漫画・グッズなどを発信している。伊豆高原で「猫満福庵」という猫のいるギャラリーをオープン予定。
・「猫満福庵」https://nekomanpukuan.com/
・「江戸家猫ハッピー」https://nekohappy.com/