日本最古の温泉とされる道後温泉(松山市)は、『古事記』『日本書紀』『伊予国風土記』などにも登場する、由緒ある湯処。日本三古湯のひとつに数えられ、四国を代表する温泉地として知られている。斉明天皇や舒明天皇、さらには聖徳太子が来浴したという伝承も残る。道後温泉にある3つの外湯のうち、今回は『道後温泉別館 飛鳥乃湯泉(あすかのゆ)』の貸切風呂に浸かり、商店街の街歩きを楽しんだ。
道後には皇室専用の浴室があった
JR松山駅から道後温泉へ向かうには、伊予鉄道の路面電車に乗る。蒸気機関車(SL)をモデルに復元した「坊っちゃん列車」は一乗車1300円。市民の足である「市内電車(路面電車)」なら、松山城のある大街道駅から230円で乗車できる。
古くから天皇や皇族を迎えてきた道後温泉には、皇室専用の浴室『又新殿(ゆうしんでん)』がある。場所は、道後温泉本館の一角で、1899(明治32)年に完成した。直近では1952(昭和27)年に常陸宮正仁親王がご入浴された。現在は一般見学が可能だが、入浴はできない。
皇室専用浴室を模した“特別な浴室”へ
その又新殿を再現した御湯殿が『道後温泉別館 飛鳥乃湯泉』にあり、こちらでは実際に入浴が可能だ。飛鳥時代の湯屋建築を現代に蘇らせた施設で、2017(平成29)年にオープン。館内は砥部焼(とべやき)の陶板壁画、伊予絣(いよかすり)の暖簾、伊予竹細工の行燈など、愛媛の伝統工芸が彩りを添え、優美で格調高い癒やしの空間となっている。
1階の浴室は610円で利用可能だが、2階の特別浴室は1組2040円+大人1690円で、1人利用なら合計3730円。和菓子と日本茶の休憩付きで、特別感を味わえる。1時間30分以内なら1階の浴室も利用可能だ。
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¥4,380(税込)
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¥5,400(税込)
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¥5,100(税込)
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¥5,280(税込)