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その味は「もう一度確認してみたくなる味」

「けやき」の味噌ラーメンをひとことで表現するのは難しいのですが、あえて表現するならば、「もう一度確認してみたくなる味」です。似鳥さんに尋ねてみると、テーマは「五感に訴える一品料理としてのラーメン」とのこと。たしかに、そのひとことに集約されているように思えます。

巨大な寸胴鍋でとるスープは厳選された豚のゲンコツや背脂に、丸鶏や、数種類の野菜、シイタケなどが材料。約10時間をかけ、じっくりと旨みを抽出しますが、「日によって骨の状態が違うので、仕上げに再度、必要な部位の骨を足して味を保っています」という徹底ぶりです。

味噌ダレに使用する味噌は、大豆味噌や麦味噌など3種の味噌に野菜で甘みをプラス。まろやかさ、ツヤのよさ、深いコク、キレのよさを兼ね備えています。

味噌ダレに使う味噌は大豆味噌、麦味噌など3種類

麺は、1週間寝かせて熟成させた中太のちぢれ麺。スープがほどよくからみます。

中央にこんもりと盛られた具は、白髪ネギやキャベツの青み、ニンジンの赤、キクラゲの黒など、彩りも鮮やか。

麺は中太のちぢれ麺。1週間寝かせて熟成させる
具材の主役は、彩りも鮮やかな野菜

「けやき」の屋号に込められた思い

「けやき」は漢字で「欅」と書きます。この屋号には「欅の幹のように太く硬く、根がしっかりしていて揺るがない、1本の木のようにありたい」との思いから。その思いは店にも表れています。それは店内に流れる「ビートルズ」のBGMです。「解散して50年以上過ぎた今でも、幅広い層に支持されています。長い年月を経ても、ビートルズのような本当に味のある店にしていきたい」と、似鳥さんは目を輝かせて語ってくれました。

今、「けやき」は味噌ラーメンを食べて育った生粋の地元の人々から、おいしい味噌ラーメンを求めてやってくる観光の人々まで、幅広い人々に愛されています。ラー博への出店当時は創業5年でしたが、2023年11月の新横浜ラーメン博物館30周年企画「あの銘店をもう一度」の折は、創業24年を迎えていました。似鳥さんが目指していた欅の幹は、どんどん太くなり、さらに進化を遂げております。

巨大な寸胴鍋でとるスープ。豚のゲンコツ、背脂、丸鶏、数種の野菜、シイタケなどを材料に10時間ほどかけて旨みを抽出する

■『札幌味噌拉麺専門店 けやき すすきの本店』

[住所]札幌市中央区南6条西3丁目陸ビル1F

すすきのに本店がある「札幌味噌拉麺専門店 けやき」
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『ラー博30年 新横浜ラーメン博物館 あの伝説のラーメン店53』『ラー博30年 新横浜ラーメン博物館…
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おとなの週末Web編集部
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