たまごサンドの最高峰が爆誕「スーパースペシャルタマゴサンド」
早速店に向かうと……。一瞬身動きが取れなくなった。思考が止まった。いやもうどちらでもいい。とにかく目の前に運ばれてきたその皿に目が釘付けになった。そして無意識に叫んでいた。
たまごサンドの巨塔やん!
1人前に使う食パンは1.5斤、たまごは10個以上。分厚いサンドの中にも上にもたまごの具がたっぷり。さらにディッシャーですくってどさっ。2段に重ねたパンの上にもこぼれんばかりにどどんっ。うひょー、目の前にそびえたつ巨塔が美味の世界遺産に見えてくる。原口さん、とうとうここまでやっちまったかぁ(笑)。
「43年間たまごサンドを毎日作ってきて、マンネリを打破するためにもこれ以上できないものを作りたいと思うようになってね。今まではお客さんを喜ばせるためにずっとやってきたけど、一旦それを横に置いて、今度は自分のために面白がって作ってみようと。だから儲けは考えず採算度外視。スタッフが安全に運べる重さを考えてこれがギリギリ最大、自分の集大成!」
毎朝2回届く食パンは焼きたて熱々にこだわり、たまごの具は今も変わらずマヨネーズだけの超シンプルな味。「お子さんも多いから余計なものは入れない。塩も胡椒もバターも使わないよ。パンのおいしさを味わってほしいから」。
大事なので何度でも書きます。惹かれるのはサイズだけじゃない。潔いまでの実直な姿勢とシンプルなおいしさこそが、愛してやまない理由なのだ。
顔中にたまごが付くのも気にせず大口でかぶりついたその瞬間、初恋にも似た15年前の胸のときめきが蘇ってきた。大きさに驚き、素朴な味に感動し、心意気に学び、好きなものを好きなだけ食べられる幸せを噛み締める。加えて今回の新作は自分自身を大切にすることが日々の活力になることも教えてくれている。ああ、このサンドには原口さんの人生が詰まっているんだなぁ。
そうなのだ。不器用でもいい、私は自分の偏愛の原点である『喫茶アメリカン』のたまごサンドのように、心が宿る「味」「人」「店」と、この巡礼で出合いたいのだ。あなたの街にそんなたまごサンド、ありませんか?
■『喫茶アメリカン』
[住所]東京都中央区銀座4-11-7
[電話番号]03-3542-0922
[営業時間]8時半~11時頃、11時半~14時頃(テイクアウトは売り切れるまで)
[休み]土・日・祝
取材・撮影/肥田木奈々









