こだわり抜いた内外観とボリューム満点の料理の数々! 玉造の大衆酒場「タムヤ」には愛があふれていた!
外観を見ただけでピンときた。
昭和レトロを感じさせる外観だが、古さを感じさせないモダンな内外観。
細部にまでこだわって、トイレのドアや棚まで同じ柄の板張りだ。
「どうせお店を自分でするなら徹底的にやろうと思ったんです。
大工さんにお願いして、統一してもらったんですよ」
玉造にある大衆酒場「タムヤ」は、店主田村一廣さん(42)のこだわりが至るとこに散りばめてある。
しかも店主の体型と同じで、とにかく料理のボリュームがヤバイ!
「ハンバーグ」(550円)と「バケット」(200円)を見よ。
野球のボール大ほどもあるハンバーグは、とても1人前とは思えない。
ハンバーグの濃厚でドロッとしたデミグラスを、残すにはあまりにももったいないと感じてバケットを注文したのはいいが、バケットのこの大きさよ。
この2品を食しただけで、すでに腹8分目……。
「僕が(少量なのが)嫌なんですよ。
このぐらいないとイヤやと思うと、作り過ぎてしまうんです(笑)」
名物の「デミカツ」(150円)もオーダー。
厚めの衣に甘めのデミグラス。
これ、何本でもイケるで!
店主は起業する前の約20年間、フレンチやイタリアンなどのレストランで勤めていた。
それが10ヵ月前に独立して店主に。
夫婦経営の酒場でもある。
「フレンチだと『今日も旨かったよ。また来るわ~』とお客さんが言ってくれても、いつ来るかわからないじゃないですか。
フレンチは単価が高いのでそんなに来られない。
その点、酒場だと1、2杯飲んで『また明日!』というお客さんがいる訳じゃないですか。
そんなお店をしたかったんで、ビストロやバルには一切興味がなかったんです」
常連客とも和気藹々。
おそらく店主の人柄が客層にも現れているのだろう。
一見でも実に入りやすくてワイワイ、ガヤガヤ。
常に笑い声が絶えないのだ。
「あさりのワイン蒸し」(600円)にも店主の性格が出ている(笑)。
野菜がこんなにゴロゴロ。
どんだけ入ってんねん!
お得すぎるで~。
注文した料理はどれもコレも、「たくさん食べてくれ!」と言っているかのよう……。
店内の細部を見渡せばこれほど愛情が詰まったお店を見たことがない。
「大衆酒場をイメージしたまま作ると、NHKのセットのようになって狙った感じがするんです。
なので敢えてレトロでありながらモダンにしたんです」
2階にはテーブル席もあって、団体客もOK。
あなどれない酒場、それが「タムヤ」だ!
大衆酒場 タムヤ
[住所]大阪市東成区東小橋1-18-32
[TEL]06-6976-5701
[営業時間]17:00~24:00
[定休日]日曜
加藤 慶(かとうけい)
大阪在住のライター兼カメラマン。週刊誌のスクープを狙う合間に関西圏の旨いモンを足で稼いで探す雑食系。
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