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全日本さば連合会が4月末よりスタートした「サバレシピリレー~サバトンをわたそう!~」。 サバを扱う生産者、加工会社、流通、飲食店、サバに関わっている方々に、取り扱うサバ(サバ商品)、ご当地サバの魅力、そして「ご自慢のサバレシピ」を、「たっぷりのサバ愛」をこめてサバトン(……バトンです)をパスし、リレー形式で紹介する企画だ。

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日本全国から珠玉のサバレシピが大集合! 「サバレシピリレー」の絶品サバレシピ

全日本さば連合会が4月末よりスタートした「サバレシピリレー~サバトンをわたそう!~」。
サバを扱う生産者、加工会社、流通、飲食店、サバに関わっている方々に、取り扱うサバ(サバ商品)、ご当地サバの魅力、そして「ご自慢のサバレシピ」を、「たっぷりのサバ愛」をこめてサバトン(……バトンです)をパスし、リレー形式で紹介する企画だ。

北は北海道、南は鹿児島まで、サバ関係者の多彩なレシピが大集合!

コロナウィルスの影響が及ぶなか、サバ関係者を応援するとともに、サバファンにも、そうでない方にもぜひサバを料理して食べて、美味しく元気になっていただけたらとの想いから始まり、日本全国からの「とっておきサバレシピ」が続々と投稿されている。
サバトン、絶賛回遊中!!

サバ関係者の想いがこもった、サバらしいレシピばかり!

今回は、そんな珠玉のサバレシピを実際に料理、実食してみることに。
サバ関係者だからこそ知っている「とっておきサバレシピ」!!
ぜひ、ジェンヌといっしょに、レッツ! サバクッキング!!

青森県八戸市マルヌシ 「サバ缶大根」

ブランドサバ「八戸前沖さば」を有する、青森県八戸市の水産加工メーカー「マルヌシ」からのサバレシピは「サバ缶大根」。
八戸みやげの新定番として大ブレイクした、サバ缶「八戸サバ缶バー」を使ったレシピだ。

「八戸前沖さばで世界を回遊」をコンセプトに、「津軽海峡の塩」「ゆずこしょう」「グリーンカレー」「アヒージョ」「トムヤムクン」「ハバネロ」「スタミナ源たれ」など、全7種類がそろう。
新型コロナウイルスの拡大を受けて、4月から期間限定でネット通販を実施中!

今回は、八戸サバ缶バーのラインナップの中から「津軽海峡の塩」を使用。
「フライパンひとつで作れる、カンタンレシピです。
ごはんがヤバいくらい進みますよ!」とマルヌシさん。

八戸サバ缶バー「津軽海峡の塩」

津軽海峡の塩は、シンプルながら、サバの大トロともいえる「八戸前沖さば」のゴージャスな味わいをしっかりと堪能できる逸品。
この旨みが大根に染み込んだらさぞかし……と、ワクワクしながらトライ!
■サバ缶大根
【材料】
・八戸サバ缶バー(津軽海峡の塩):1缶
・大根:中位の太さのもの15cmくらい
・酒:大さじ2
・醤油:大さじ1
・顆粒だし:小さじ1
【作り方】
① 大根は皮を剥いて一口大の乱切りに。皮はせん切りにしてフライパンへ。油小さじ1杯を入れて炒める。
② 1、2分炒めたら酒、顆粒だし、醤油、八戸サバ缶バー津軽海峡の塩を汁ごと入れ、蓋をして弱火で7~8分大根が柔らかくなるまで煮る。
③ 大根が柔らかくなったら蓋を外し、軽く混ぜながら3分程煮て味をなじませる。器に盛り、お好みで七味や山椒をかけてどうぞ。

フライパンで大根を炒めて、
サバ缶を汁ごと投入。
水は入れずに、大根の水分と缶汁、
調味料だけで煮る。

『サバ缶大根』完成! いただきまーす。

おお、おおおおお。
サバの旨みをぎゅん、と吸い込んだ大根の美味しさよ(涙)。
あえて、水を入れずに八戸前沖さばの美味しさを、余すことなく大根に染み込ませる、さすがのテク!!
そして、ショウガなどの臭み消しが入っていないにも関わらず、上品な味わい。
サバ缶でいとも簡単に小料理屋のお惣菜的一品ができるなんてうれしい~。
ごはんもワシワシ進むばかりか、お酒もドボドボ進む味わい。
ぜひ、お試しを。

■マルヌシ 八戸サバ缶バー
https://38canbar.jp/

福井県小浜市 田烏水産「サバのコンフィ」

ブランドサバ「小浜よっぱらいサバ」の養殖を手掛ける、福井県小浜市「田烏水産」代表取締役・横山拓也さんからのサバレシピは「サバのコンフィ」。

小浜よっぱらいサバ。
美しい若狭湾で、田烏水産相談役の浜家直澄さんが、毎日愛情たっぷりに
「大きくなれよー」と声をかけながら育てている。

リアス式海岸のため栄養が豊富な若狭湾で飼育し、餌に酒粕を混ぜて育てたサバは、さわやかで甘みのある脂、ムチッ、プリッとした食感が魅力。
ジェンヌも大ファンで、あまりに美味しすぎて、お刺身をひと口で食べるのがもったいなすぎて「1切れを3口で食べる」ほど(涙)。

よっぱらいサバの刺身。
だめだ、やはりもったいなすぎて、一口で食べられない!
それにしても、「1切れを3口で」食べる刺身って!?

そんなバツグンに美味しいサバが、4月から通販スタート。
絶品の味わいが、おうちでも味わえるようになった。
まずは刺身で味わうのがおすすめだけど、横山さんがこれもウマい! と紹介してくれたのがコンフィ。
いざ、チャレンジ!

■サバのコンフィ
【材料】
サバ 1尾
レモン 輪切り2、3切れ
ニンニク 3かけ
塩 小さじ1
タイム(お好みのハーブでも)オリーブ油、こしょう 適量
【作り方】
① サバを3枚におろし、皮に切れ目を入れて塩をふってキッチンペーパーをかぶせる。15分おいて染み出た水分をふきとる。
② 適当な大きさに切った①に、こしょう、ニンニク、レモン、タイムを鍋に入れ、ひたひたになるくらいまでオリーブ油を加え、弱火で30分煮る。
※詳しくは、横山さんじきじきに調理する『田烏水産 サバラジオ』を!
https://www.youtube.com/watch?v=Sae3EVfIv20

『サバのコンフィ』完成っ! いただきます!

本来、生で食べるのが向いているよっぱらいサバ。
けれど、もともとさっぱりしているぶん、オリーブオイルを纏うと、サバがもつ旨みだけがぎゅうっと凝縮されて鮮やかに引き立ちます。
そこにニンニクの風味、レモンのさわやかさ。
白ワインに最高!!
ワインがエンドレス!!!!
ワイン好き、絶対トライを!

★田烏水産
http://www.tagarasu.com
小浜よっぱらいサバは「ポケットマルシェ」にて購入可能
https://poke-m.com/products/49620

静岡県伊東市 山六ひもの店「サバ二色丼」 カフェタチ「サバみりん干しサンド」

駿河湾や伊豆諸島沖の豊かな海の幸が水揚げされる伊東港。
その水揚げの多くを誇るのが、サバとアジ。
毎年その魅力を発信するべく開催されているのが「サバーソニック&アジロックフェスティバル」(通称サバソニ)。
イベント名からわかるように、だじゃれからスタートしたイベントだ。
サバグルメが楽しめることもさることながら「サバ、アジ、ダジャレ」のハイテンションは、他の追随を許さない。

2018年のサバソニにて、小野達也伊藤市長と、実行委員会・武智一雄さんとジェンヌ。
残念ながら今年のイベントは中止だが、飲食店にて「サバソニメニュー」の提供なども行っている。
https://www.sabasonic-ajirock.com/

伊東と伊東の魚を愛するメンバーが地元を盛り上げようと徹底的に「愉快で、くだらないアイデア」で「おもしろさ」を追求。
回を重ねるごとに、ノリノリ、でパワーアップ!
そしてそんなサバソニを応援し、出店を続ける2店舗からのサバレシピにトライ!
伊東「サバみりん干し」二段活用編!

★山六ひもの店「サバ二色丼」

創業70年。
こだわりの干物が人気の「山六ひもの店」の中嶋健太さんからのサバレシピは「サバ二色丼」。
地元から絶大な支持を誇るサバの塩干と、みりん干しを使った丼だ。
社長ご自身が超お気に入りのレシピなのだそう。

中嶋健太さん。
サバソニ名物黒川理髪店「サバカット」の
モデルとしても大活躍。

厳選した魚を伝統の技で
バツグンに美味しい干物に仕上げる
山六ひもの店の
骨を抜いたサバを塩干しした
「骨なしサバ(塩)」。

こちらが、みりん干しにした
「骨なしサバ(味醂)」。

■サバ二色丼の作り方<中嶋さんから原文ママ>
① サバを一口大にカットし、フライパンで焼きます(油はひかずに)
② 炊きたてのご飯の上にサバをダイブ!
ここで食べても美味しいですが、トランキーロ? ……サバンなよ!
③ 青ジソとらっきょうをカットカット!
※らっきょうは多めに入れるとグッドグッド!
④ いりゴマを可憐に振りかけて!
⑤ 精神を集中してかきこむだけ!
……さすが、伊東!
サバ用語を盛り込んだハイテンション!
その勢いで、レッツ! クッキング!

塩干しとみりん干しを、縦半分に切って、
ひと口大に切り、フライパンで焼く。
サバから十分に油が出るので、油は不要。
染み出た油でこんがりと両面を焼き上げる。
ジュージュー。美味しそう。

丼にごはん、焼きあがったサバ、青じそ、薄切りにしたらっきょうを多めに入れて、
いりごまを「可憐に」振りかけて『サバ二色丼』完成!

ストレートに、パンチのきいた旨みが感じられる塩干し。
そしてほどよい甘みがふくよかな味わいのみりん干しをダブルで楽しめる。
そこに青じその香りとらっきょうの酸味が加わると、おー、伊東の潮風に吹かれているような気分!
なんと「サバやかな」丼!!
明日にでもぜひ、試していただきたい!!

■山六ひもの店
https://www.yamarokuhimono.co.jp/

★カフェタチ 「サバみりんサンド」

お次は、同じく伊東「カフェタチ」村井修二さんからのサバレシピは「サバみりんサンド」。
お店で大人気のメニューの秘密を、惜しげもなく紹介していただいた。

根っからのサバ好き。
「サバとともに生きています!」と
熱く語る村井修二さん。
バイブルは『サバが好き!』(ジェンヌ著)。
ありがたい……。

■サバみりんサンドの作り方<村井さんから原文ママ>
① サバのみりん干しを焼く
② お好みのパンを用意してお好みに焼く
③ 好きな葉物野菜をはさむ
できあがり!
それではみなさま、サバナイスデイ!
え?
こ、これだけ!?
そりゃあそうだ、村井さんいわく「お店のスーパースター」のレシピですもの。
そんなにやすやすとお知らせできるまい!
……というところだけど、ジェンヌが特別に! 教えていただきましたっ!
まずサバのみりん干しは、先に登場した山六ひもの店のものを使用。
パンは、硬すぎないバケットをチョイス。
みりん干しをパンになじませるために、特製のみりんだれを塗る。
さっぱり仕上げるために、具にガリを。
それでは、作ってみます!

山六ひもの店の、骨なしサバ(味醂)をこんがり焼く。
特製のみりんだれを塗ってパンにのせる。
たれの作り方は、日本酒、みりん、しょうゆ、
砂糖を1:1:1:0.5で合わせて鍋でひと煮たち。

続いてガリをオン。
お店ではショウガの醤油煮を使用。

『サバみりんサンド』完成!
野菜は今回はベビーリーフとパプリカを使用。では、いただきます!

わっ。わっ。わっ。
みりん干しが、こんなにパンに合うなんて、衝撃!
じつはレシピについて、もうひとつジェンヌさんが質問したことがあった。
「バターは塗らないのか?」ということ。
だいたい、サバサンドにはバターかマーガリンか、マヨネーズ的なものが入っていることが多いので、疑問だったけれど、村井さんからは「いらない」とのお返事。
しかし、食べてみてその意味がわかった。
みりん干しは見事にパンにフィット。
なぜかと言えば、サバの油がいわば「オリーブオイル」的にパンに程よくしみて、ごはん並みのベストマッチ!
ガリが爽快、ごまがアクセントで、一気食い間違いなし!

★カフェタチ
http://cafetati.sakura.ne.jp/

茨城県水戸市 吉久保酒造「サバの冷や汁」

世界初!
サバ専用日本酒「サバデシュ」。
もはやサバ飲みの「定番」ともいえる銘酒を醸す、茨城県水戸市「吉久保酒造」社長の吉久保博之さんからのサバレシピは「サバの冷や汁」。
使用したのは「天下一品酒びたし」。

日本一「サバ活」に励む
酒蔵「吉久保酒造」の吉久保博之さん。

鯖サミット出店をきっかけに
サバ専用日本酒「サバデシュ」を開発。

「天下一品酒びたし」
旨みがバツグン。
焼くと身がふっくら。
しかも、冷めても美味しい!

吉久保酒造の代表銘柄「天下一品」に漬け込んで熟成乾燥させた干物は、「鯖サミット」でも焼いたそばから売れていく大人気の商品だ。
これを「冷や汁」ときたかー。

■サバ冷や汁の作り方 <吉久保さんより 原文ママ>
① 僕が造っている吉久保酒造の日本酒に漬けた天下一品酒びたしを、
クッキングシート敷いたフライパンで焼き、ほぐしておく。
② 白髪葱、わさび、梅干し(水戸なので)、残って冷えた味噌汁、ゴマ。
全部のっけてザザッとカッコんで下さい。
……男気あるレシピ。
水戸愛がほとばしったのか、材料にごはん、抜けてるし。
どれどれ作ってみましょうか(笑)。

酒びたしを焼く。
奥さん、干物はグリルを使わなくても、
フライパンにクッキングシートを
敷いて焼けばお手軽ですから。

お椀にごはんを入れて、酒びたし半分の身を
ほぐして入れた味噌汁をかけて、
残りはオン。
白髪ねぎ~、梅干し~、わさびオン!
完成!

ザザッとカッコもうと思ったけれど、ここはもちろん、サバデシュとともにいただかねば。

アミノ酸を多く含み、酸度が高く辛口の「サバデシュ」と『サバ冷や汁』。

というわけで、ジェンヌ流「サバの『冷や汁』de『サ晩酌』」の極意。
① まず、「梅干しわさび」で飲む。
梅干しの果肉にわさびをつけながら一献。
酒のアテに最高!

水戸の酒と水戸の梅干し×わさび。
ナイスマリアージュ。

② 上にのせた酒びたしとともに飲む。
うーん、サバデシュってなんて、サバに合うんだ!
しかも吉久保酒造の酒に、しみてるわけだからなおさらだ!
梅干しわさびをチラチラ付けて、飲んでも♪
③ 〆にガーッと全部混ぜてカッコむ。
酒びたしの旨み、梅のさわやかさ、味噌汁のコクが一体となって想像を超える奥深い味わいに!
あれ!?
これをつまみに、また飲めるかも……。

■吉久保酒造
https://www.ippin.co.jp/

いやはや、どれも絶品!!!
さすがです(涙)。
日本各地からのサバレシピ。
サバを愛し、サバと向かい合う方ならではのサバらしいレシピ、ぜひ試してみて!!!

★サバレシピリレー サバトンをわたそう
サバレシピリレーFaceBook

池田陽子(いけだ ようこ)
サバファンの集い「鯖ナイト」や、日本中のサバ好きが集まる「鯖サミット」などの活動を担う「全さば連(全日本さば連合会)」広報担当/サバジェンヌとして活躍。本業は薬膳アテンダント/食文化ジャーナリスト。著書に『ゆる薬膳。』(日本文芸社)、『缶詰deゆる薬膳。』(宝島社)、『春夏秋冬ゆる薬膳。』(扶桑社)、「ゆる薬膳。」はじめたらするっと5kgヤセました!(青春出版社)、『サバが好き!』(山と渓谷社)など。

※写真や情報は当時の内容ですので、最新の情報とは異なる可能性があります。必ず事前にご確認の上ご利用ください。

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池田 陽子
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