サッカーワールドカップ(W杯)は決勝トーナメントの激戦が続いています。その一回戦、日本代表はサッカー王国ブラジルに惜しくも敗れました。試合終了直後に堂安選手が絞り出すように言った「力不足ですね」がズシリと胸に残ります。それでも、ワクワクするサッカーを見せてくれた日本代表の健闘を、心からたたえたいと思います。こうなったら、ブラジルにはぜひ優勝して欲しいものです。
そのブラジルを、1998年のフランスW杯(ベスト16対チリ戦)で現地観戦したことがあります。場所はパリ郊外のパルク・デ・プランス。当時のブラジルは、ロナウド、ロベカル、ドゥンガ、レオナルドなどなど、錚々たるスーパースターを擁し、チリに圧勝。その後、決勝までコマを進め、ジダン率いるフランスに敗れたものの、王国の名にふさわしい戦いを繰り広げました。次の日韓W杯では5度目の優勝を果たしましたが、それ以降、優勝から遠ざかっているブラジル。日本の分まで、ぜひ駆け上がって欲しいですね。
北野坂「美作」ですじ肉とネギの黄金コンビ、神戸流「うす焼」とは?
では、本題に入りましょう。当シリーズでは、日本で最初にサッカーチームができたとされる歴史に敬意を表し、神戸・兵庫グルメをご紹介しています。今日は、「兵庫の絶品粉もん」と題し、関西ならではの小麦粉料理をご紹介します。「うす焼」、「そばめし」、「玉子焼き(明石焼き)」、「ぐじゃ焼き」など、どれも気になる名物ばかり。どうぞお楽しみに。
最初にご紹介するのは、神戸市のご当地グルメ、「うす焼」と「そばめし」です。さっそく、三宮の北野坂にお店を構える『美作(みさく、神戸市中央区)』にうかがいましょう。
1972年(昭和47年)創業、「すじ肉」と「うす焼」が名物の店です。大阪のお好み焼きが厚焼きなのに対し、それを薄くした鉄板焼きを、神戸では「うす焼」と呼ぶようです。見た目はクレープにも似ています。たしかに、具材の旨味がよりダイレクトに伝わってくる粉もん料理と思います。マスター曰く、すじ肉との相性は、やはりネギが一番とのこと。そこで、「うす焼」の定番、「すじうすネギ」をいただきました。
マスターと、もう一人の焼き手の方との連携も見事で、アツアツの鉄板の上で焼き上がる香ばしい醤油の香りが、すじ肉の旨味をいっそう引き立てます。
続いて、いただいたのは「そばめし」です。「なんだそれ?」、という声も聞こえてきそうです。実際、筆者自身、最初に食べた35年前はそう思いました。簡単に言うと、焼きそばとご飯を混ぜて炒めた料理です。70年ほど前、神戸界隈の町工場で働く工員さんが、お好み焼き店に持ち込んだ冷やご飯を、「焼きそばと一緒に炒めてほしい」と頼んだのが始まりとか。ご飯にソースを混ぜることに、抵抗を感じる方もいらっしゃるかも知れません。たしかに一口目は少し不思議な味わいですが、食べ進めるほどにテコと箸が止まりません。クセになるおいしさを、ぜひ一度お試しください。





