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姫路「森下」で出合った謎の粉もん「ぐじゃ焼き」、名物女将の技に感動

さらに西に移動し姫路へ。最後にご紹介する兵庫県の粉もん料理は、「ぐじゃ焼き」です。なかなか強烈な名前ですね。お邪魔したのは『ぐじゃ焼き・お好み焼 森下(姫路市)』です。色の褪せた赤いテントに、よれよれののれん。店構えからして味がありすぎます(笑)。

森下

店内は5席ほどしかありませんが、長方形の大きな鉄板のまわりを、まるでサッカースタジアムのように常連客が囲んでいます。よそ者にはなかなか入りづらい雰囲気もありますが、のれんをくぐった瞬間、元気な女将さんが「ここ詰めれば座れるよ」と、笑顔で迎えてくださいます。店内には、著名人やメディアのサインが何枚も飾られています。常連客は「おばちゃん」と呼ぶ名物女将。年齢は70歳を超えていると思いますが、テコさばきも世間話も実に達者です(笑)。

森下

早速、噂の「ぐじゃ焼き」を注文しました。鉄板の上で千切りのキャベツなど野菜を焼いて、紅しょうがをオン。出汁をかけて料理を仕上げます。どことなく、「もんじゃ焼き」にも似たつくり方ですが、大事なのがここからです。「はい、見ててよ。動画もOKよ」とおばちゃんが言ったかと思ったら、鉄板のコゲをきれいにとり、焼けたキャベツの上に器用に乗せました。地元産のメイジョーソースをたっぷりかけて「ぐじゃ焼き」の完成です。おばちゃんは何度この作業をやってきたのでしょうか。なんか感動してしまいました。

森下(ぐじゃ焼き)
森下(ぐじゃ焼き)

味は、まさにお好み焼きともんじゃ焼き、そしてうす焼きを足して3で割ったような感じです。うまく言えませんが、何となくイメージしていただくと助かります(笑)。おばちゃん曰く、オープンして54年とのこと。どうぞいつまでもお元気で、焼き続けてください。

今日は、兵庫の粉もん料理をご紹介しました。ふと思ったのですが、大阪のお好み焼きやたこ焼きでは定番の調味料であるマヨネーズを、「うす焼」、「玉子焼き」、「ぐじゃ焼き」では、一度も見かけませんでした。たしか、卓上調味料にもなかった記憶です。もしかしたら、兵庫の大阪への対抗心があったりして、、(笑)。W杯は熾烈な戦いが続いていますが、ご当地グルメも負けてはいません。切磋琢磨してこそおいしさに磨きがかかる。これは私たち食いしん坊にとっても嬉しいことですね。

文・写真/十朱伸吾
おとなの週末Web専属ライター。全国のご当地グルメを求めて40年余。2013年には、“47都道府県食べ歩き”を達成した。訪れた飲食店は1万軒をゆうに超える。旅と食とお酒をこよなく愛するオプチミスト。特にビールには一家言あり。競馬と写真とゴルフも趣味。週1の自転車ツーリングとサウナでダイエットにも成功した。好きな言葉は「発想力は移動時間に比例する」。

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