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「ほう仔飯は、香港の冬メニューなんです」

今回紹介する作品「ほう仔飯を作って香港気分に浸る」(『おとなの週末』2021年2月号掲載)は、タイトルからもうかがえるように、冬場の香港の名物です。「ほう仔飯(ほうしはん)」の「ほう」の漢字は、Webページでは正しく表示されない恐れがあるため、今回平仮名表記にしていますが、「保」の下に「火」と書きます。「ほう」には「土鍋で煮込む」という意味があるそうです。作品内でも説明されていますように、つまりは、「土鍋で作る炊き込みご飯」です。

ラズウェルさんは、この料理を取り上げた理由について、次のように語ってくれました。

「香港は大好きで毎年12月に行ってたんです。でも、香港がデモで騒がしくなってきて。2019年も行く予定だったんですけど、やめたんです。2020年はコロナがあって、それで行けなくて。ですから、香港の味を家で作ってみようと」

英国から中国への返還が1997年。ラズウェルさんはこの前にも、香港へは2度訪れたことがあり、訪問回数は10数回に上るといいます。

「ほう仔飯は、香港の冬メニューなんです。地元の人にとっては、寒い時期の季節メニューなんですね」

日本の炊き込みご飯とは少し違う点が

“炊き込みご飯“自体は、日本人にとってもおなじみです。しかし、ほう仔飯とは異なる部分があるとのこと。「日本の場合は、炊く前に味を付けるんです。でも、ほう仔飯は炊き上がってから調味料を回しかけ、それから混ぜるんです。だから、味が均一ではなくて、濃い部分と薄い部分とがまだらになります。これがいい味わいなんです」

作品の中では、「ほう仔飯」の調理に悪戦苦闘する様子が描かれています。例えば、土鍋での炊飯。焦げないように、慎重に火加減を調整します。本来ならインディカ米を用いますが、日本米をブレンドしてみるという“実験”も。広東風の腸詰めが入手できないため、代替の食材を試みています。

調理で最も気を付けたことは、「鍋の底が焦げ付かないように、火加減と焦げない時間を割り出すこと」。しかし、その苦労は報われます。最初の一口で見せたラズウェルさんの満面の笑みを、ぜひ、漫画でご確認ください。

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おとなの週末Web編集部 堀
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