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キュッと締まった蕎麦&ダシ香るひんやりしたツユ。この時期は、やはり手繰るたびに涼味が広がるぶっかけ蕎麦が美味。名店から立ち食いまで、厳選して紹介します!

食感と風味が器の中で交差する『酒彩蕎麦 初代』@恵比寿

この店名にピンときた読者もいるだろう。そう、真っ白なムースが丼を覆った「白いカレーうどん」でバズった店だ。そればかりに注目が集まってしまうけれど、本来の姿は北海道産の実を丸抜きで仕入れ、店で挽いて手打ちする蕎麦に、気の利いた肴と酒も出す粋な蕎麦酒房なのだ。

いくら三彩 1430円

『酒彩蕎麦 初代』いくら三彩 1430円 あっさりとした具材の中で弾けるイクラのコクがアクセント

さて、こちらのぶっかけ蕎麦は、夏季限定も合わせると計5種類あって、この見た目も雅びで涼やかな「いくら三彩」もそのひとつ。“三彩”は“山菜”にかけられていて、歯ざわりの良いそれがキュッと盛られ、裾に散らされた長芋とイクラと一緒に手繰ってみれば、それぞれの食感と風味が複雑に絡み合う。ところどころに星の浮かんだ粗挽き粉入りの二八は香りも甘みもおだやかで、素直に具材を受け止めてくれる。

『酒彩蕎麦 初代』

[住所]東京都渋谷区恵比寿南1-1-10 サウスコラム小林1階
[電話]03-3714-7733
[営業時間]11時半~23時(フード22時、ドリンク22時半LO)
[休日]無休
[交通]JR山手線ほか恵比寿駅西口から徒歩2分

コクと爽やかさ、バランスの妙に唸る老舗渾身の夏蕎麦『手打そば 一久(いちひさ)』@千川

どの駅からも歩いて十数分。住宅街のど真ん中に、近隣から長年愛される蕎麦屋がある。その理由は単純明快、蕎麦の味。信州の畑で自家栽培した蕎麦粉と北海道・幌加内産を季節に合わせて配合を変え、さらに店主が汲みに行く伊豆の湧水で打った蕎麦はうっとりとするほど甘みと香りに満ちていた。正統派のせいろで味わうのも良いけれど、毎年7月から始まる「明太おろしそば」に手を伸ばしてみては?

明太おろしそば 1640円

『手打そば 一久(いちひさ)』明太おろしそば 1640円 薬味たっぷりの爽やかな風味の中に明太子の旨みが膨らんでくる。上品な香りの川海苔が絶妙にマッチ

ツユをぶっかけ、豪快に混ぜて食せば、明太子のコクや薬味の食感、川海苔の爽やかな風味が織りなす見事な調和に舌を巻くはず。また、スタミナをつけるなら豚角煮を乗せ、茹でモヤシをアクセントにした「織部そば」に行くって手もあり。この蕎麦たちに出合えるならば、駅からの距離も苦ではない。

『手打そば 一久(いちひさ)』

[住所]東京都豊島区高松3-5-17
[電話]03-5966-0075
[営業時間]11時半~15時(14時半LO)、17時~21時(20時半LO)
[休日]水(祝は営業、翌木休)
[交通]地下鉄有楽町線ほか千川駅4番出口から徒歩14分

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おとなの週末Web編集部
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