旬の食材は食べて美味しいだけではなく、栄養もたっぷり。本コーナーでは魚や野菜、果物など旬食材の魅力をご紹介します。
さて、今回のテーマとなる食材は?
文/おと週Web編集部、画像/写真AC
■クイズの答えは……
正解:りんご
難易度:★★★☆☆
蜜は甘さ、新鮮さのバロメーター
りんごが美味しくなるのは10月頃から。特に10月は収穫量のピークを迎えます。ただし、りんごは品種によって旬の時期が若干異なり、10月頃から収穫され始めるのはおもに「中生種」と呼ばれる品種です。代表的な品種は紅玉やむつ、ジョナゴールドなど。
夏に収穫されるのは「極早生種」、その次に収穫されるのが「早生種」、10月下旬から12月にかけて収穫されるのが「晩生種」と呼ばれる品種です。
りんごの品種は世界では約1万5000種、日本でも約200種もあるといわれています。
全国生産量のトップは青森県で、6割強を占めています。長野県、岩手県がそれに続き、この3県だけで全国の8割を占めています。
甘いりんごの特徴といえるのが「蜜」。蜜の成分はりんごの葉が光合成をすることで作られる天然の糖アルコールであるソルビトールと呼ばれるもので、熟度が進むにつれ、軸を通して果実内に運ばれます。そのため軸とつながる種の周りに蜜ができるのです。
ソルビトールの甘味はさわやかなため、蜜が入っているりんごはただ甘ったるいのではなく、さわやかな甘味となり、より美味しく感じるのです。
採れたてのりんごには蜜がたっぷりと入っていますが、時間が経って鮮度が落ちてくると果実内の水分が減り、それとともに蜜も減っていきます。蜜の甘味を楽しみたいなら、採れたてを食べるのが一番なのです。
りんごを保存するときは、ペーパータオルに包み、さらに空気を通さないようにビニール袋に入れて0℃~10℃程度の低温の場所、できれば冷蔵庫に保存しましょう。すると、1カ月はシャキシャキの食感や蜜が失われることなく保存できます。
箱買いをして、そのまま箱に入れたまま保存してしまうと、あっという間に水分が抜けてスカスカした食感になってしまいます。