×

気になるキーワードを入力してください

SNSで最新情報をチェック

森の京都・亀岡市は昔より麦畑が広がる場所。市内を流れる保津川沿いは扇状地で水捌けがよく、ビールの原料となる二条大麦の栽培が盛んだ。全国的には栃木県や佐賀県、福岡県などのようにビール用大麦の一大産地ではないものの、大手のビールブランドなどとの契約もあって、亀岡産の原料を使ったビールを楽しむことができる。

icon-gallery

与謝野町でホップ栽培

近年、福知山市の隣になる与謝野町ではホップの栽培も行われており、ビールの主原料である大麦、ホップ、そして京都が誇る良水でつくられるオール京都のビールとなれば、ぜひ飲んでみたいものである。

保津川は美しい景観が自慢。亀岡から嵯峨嵐山までの川下りは桜、新緑、紅葉の季節は特に人気だ
晩秋から初春にかけて亀岡盆地は丹波霧と呼ばれる深い霧が発生する。「かめおか霧のテラス」ではその幻想的な絶景が眺められる
福知山市、宮津市、舞鶴市、与謝野町の4つの市町に跨る大江山連峰は美しい雲海も有名
大江山は豊かな自然に恵まれ、トレッキングなどが盛ん
大江山は酒呑童子をはじめ、鬼にまつわる伝説が数多くある
大江山周辺には伊勢神宮の元宮といわれる皇大神社(元伊勢内宮)と豊受大神社(元伊勢外宮)があり、天岩戸神社とともに元伊勢三社として知られている。皇大神社近くの日室ヶ岳遙拝所はピラミッドに似た日室ヶ岳を御神体にする一願成就の信仰が古くから伝わる

ちなみにビール用の大麦栽培を関西で初めて行ったのは京都で、現在の西京区あたりだそう。それより以前の1877年ごろには、京都舎密局(きょうとせいみきょく)でビール醸造が始まっている。

京都舎密局とは、東京奠都後、京都の産業振興を目的に京都府が設立した理化学研究所のこと。ドイツ人科学者ゴッドフリード・ワグネルなどの学者を迎え、京都の伝統産業である陶磁器、織物、染色の改良、石鹸の製造、鉄砲水(ラムネ)の製造、七宝、ガラスの製造など京都の近代産業発達に大きな役割を果たした。

その中にビールの製造も含まれていたわけだ。そしてビールの醸造所はなんと清水寺の境内に建設されている。清水寺・音羽の滝そばの水源でビールの醸造に適した水が発見されたのだとか。清水寺産ビール(?)なんて、ぜひ飲んでみたかった一杯だ。

京都は名水の地。京都市街には多くの井戸が残る (C)Masaharu Okuda
次のページ
2024年、廃校でクラフトビールの醸造がスタート
icon-next-galary
1 2icon-next
関連記事
あなたにおすすめ

この記事のライター

おとなの週末Web編集部
おとなの週末Web編集部

おとなの週末Web編集部

おとなの自動車保険

最新刊

全店実食調査でお届けするグルメ情報誌『おとなの週末』。7月15日発売の8月号では、夏こそ飲みたい、キ…