旬の食材は食べて美味しいだけではなく、栄養もたっぷり。本コーナーでは魚や野菜、果物など旬食材の魅力をご紹介します。
さて、今回のテーマとなる食材は?
文/おと週Web編集部、画像/写真AC
■神秘的
正解:ロマネスコ
難易度:★★★☆☆
ローマのブロッコリー?
幾何学模様のように美しい姿を持つロマネスコ。黄緑色の円錐形の花蕾が螺旋状に並び、その構造は「フラクタル」と呼ばれます。これは、全体の形とその一部がよく似ていて、どこを切り取っても同じような形が繰り返されるという、自然界では珍しい構造です。
見た目のインパクトから「飾り野菜」としても人気があり、料理の彩りや話題作りに一役買ってくれます。
アブラナ科アブラナ属に属し、分類上はカリフラワーに近い存在です。
原産地は地中海沿岸、とくにイタリアのローマ近郊とされており、16世紀頃から栽培されていた記録があります。イタリア語では「ブロッコロ・ロマネスコ」と呼ばれ、ローマのブロッコリーという意味を持ちます。
まだ国内では流通量が少ないのですが、近年はスーパーなどでも見かけるようになってきました。
11月下旬~2月頃にかけてがもっとも美味しくなる時期です。寒さに当たることで甘みが増し、食感もよくなるため、旬のロマネスコの美味しさは格別です。
ブロッコリーよりも甘みがあり、カリフラワーよりも香りがやや強いという、まさに両者のいいとこ取りのような食味がロマネスコの特徴です。
青臭さが少なく、クセがないため、生でも加熱しても美味しくいただける万能野菜です。また、調理法によって甘みや食感が変化するのも面白いポイントです。
調理の際は、花蕾(からい)を小房に分けて軽く水洗いし、塩を加えた熱湯で1~2分ほど茹でると色鮮やかさを保てます。
また、蒸すと甘みが増します。電子レンジで加熱してもOKです。
オリーブオイルやバターとの相性もよく、ソテーやグリルにすると香ばしさが加わり、よりいっそう美味しくなります。ただし、加熱しすぎると独特のコリコリとした食感が損なわれるので注意しましょう。



