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コロナ禍をきっかけに、「人を笑顔にする仕事」を改めて考えた一人のIT経営者がいた。新たな仕事に選んだのはスイーツ。しかも、「息子の食物アレルギーがきっかけで、多くの人が食べられるようにした」という小麦粉や粉ものを使わないグルテンフリー、そしてスイーツ業界では敬遠されがちな“熟成”というテーマだった。「熟成って、そもそも何なんだろう?」その問いから、独自の定義と“二段熟成”という手法が生まれる。パティシエの世界での「常識」に囚われない、「非常識」だからこそ辿り着けた、熟成バスクチーズケーキ誕生までのストーリーをご紹介したい。

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コロナ禍の転機:「笑顔が増える仕事」を探して

「僕はいまもIT会社をやっています。そんな中で、コロナの時に『何か新しいことができないかな』と考えたんです。ちょっと気恥ずかしい言い方ですけど、 『一番笑顔が生まれる仕事って何だろう?』と考えたとき、 僕の中ではスイーツでした。自分が好きで、しかも美味しくて、食べた人が笑顔になりやすい。そう考えたときに、スイーツが一番しっくりきたんです」

そう語るのは、「熟成バスクチーズケーキ」の生みの親であり、IT企業でもある「株式会社ビースリー」(東京都品川区)の代表取締役である田和充久(たわ・みつひさ)さん。

株式会社ビースリー 代表取締役の田和充久(たわ・みつひさ)さん

素人だからできた試行錯誤――非常識は失敗にも成功にもなる

「普通の料理屋さんは、やっぱり経験がないと難しいと思っていました。ケーキ屋さんも、一般的には修業が必要ですよね。でも、『専門に特化して、これだけ』と決めれば、何百回か試作すれば形になるんじゃないかと思いました。

プロのパティシエの方は、200〜300種類のレシピを持っていて、 『これとこれをこうすれば、こうなる』というのが分かる。一方で、僕らは常識がない。パティシエでもなんでもない。だから、その非常識が非常識のまま終わることもたくさんありました。『それダメだよね』『なんでそんなことやったの?』という失敗も多かった。

でも、非常識だからこそ、 知らないままやってみて、意外とうまくいったこともあった。その一つが『熟成』でした」

「非常識だからこそ、 上手くいった」と話す田和さん

『熟成』とはなになのか? なぜ『熟成』なのか?

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スイーツ業界のタブー「熟成」――なぜ怖いのか
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水野 正和
水野 正和

水野 正和

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