2021年に「TRYラーメン大賞」で4連覇を達成、いまだ殿堂店として飛躍を続けるレジェンドラーメン店『飯田商店』。同店がある神奈川県・湯河原はラーメンファンの聖地ともいわれ、連日全国から多くの人々が詰めかけている。その店主、飯田将太さんが手掛けるチャリティイベントがある。そのイベントとは。
国境も宗教も民族の枠も超えた“旨い一杯”
初夏のある晴れた日、同店のトラックが現れたのは鎌倉の「カトリック雪ノ下教会」。飯田将太店主は鎌倉市内にある「アルペなんみんセンター」で暮らす難民やウクライナなどからの避難民の方々に、“日本一のラーメン“をふるまう活動を続けている。
「活動は2022年からスタートして、今回が9回目。そもそも、『紛争地域や飢餓に見舞われている場所に出向いて、ラーメンを食べたことのない人たちに、本気で作ったラーメンを食べてもらいたい』という想いがあったんです。ラーメンの力、日本の食の力で元気を届けたいと、この活動を始めました」(飯田店主、以下同)
飯田店主率いる「日本の食を難民の心に届ける会」に参加しているのは、『四つ葉』や『雪ぐに』、『とものもと』などラーメン業界の最高権威である「TRYラーメン大賞」の受賞常連店ばかり。行列店の店主が協働したラーメンが食べられるのも、このイベントの醍醐味のひとつだ。

当初は難民の方々と「アルペなんみんセンター」の関係者のみに振る舞っていたが、前々回から一般客にもチャリティーラーメンを提供している。今回の定員は210名、同センターの公式SNSから申し込む方式だ。
1名3000円で参加でき、会場で飯田商店特製ラーメンと「Bowl & Peace」とロゴが入ったオリジナル缶バッジが受け取れる。
この日登場した醤油ラーメンは、鶏と魚介のスープを合わせた“ザ・中華そば”といった味わい。
煮干しが効いたスープがよく絡む中太のちぢれ麺に、店主たちが吊るし焼きで仕上げた鶏チャーシューがよく合う。この日参加した『Japanese Soba Noodles 蔦』特製のごぼうのキューブと、『想~SOU~』店主が提供するワカメがよいアクセントになっていた。
チャリティーラーメンは、飯田店主による麺とスープに、若きラーメン店主たちが彩りを加える一期一会の一杯なのだ。



