たまご料理&パンを愛する自称「たまごサンド偏愛家」のライター肥田木奈々が都内&近郊を駆け回る。話題の味を体験したり、秘かな名品を見つけたり、時にたまごサンドにまつわるあれやこれを深堀りしたり。それは単に美味を探す目的にとどまらず、サンドイッチ界の王者たる魅力に触れ、関わる人や店のドラマを知り、ひいては人生の本質を学ぶ壮大なる巡礼の始まりなのであった!?
ヴィーガン素材のベーカリー
最近の心配ごと。それは世の中からたまごが無くなったらどうしようということ。オムレツに目玉焼き……愛しのたまごサンドだって食べられなくなってしまう。いやいやケーキに茶碗蒸し、天ぷらに使う卵液だってそう、巷にはたまごが必要な料理であふれているじゃないですか。そう考えると、しみじみ私たちの食生活を地道に支えてくれる庶民の味方なんですよね。ううっ、えらいよ、たまご。
冒頭のような妄想も、そんなこと絶対ないよと言い切れます? 環境破壊や気候変動などの影響でこれまでと同じ生産が難しくなる未来もあるかもしれん。それに今でも物価高や鳥インフルエンザ等々で「卵の価格高騰!」と報道される度に内心ヒヤヒヤが止まらない。少し前だけど、品薄による買い占めでスーパーの棚から卵パックが消えた日もありましたよね。その光景はお化けを見るよりも100倍、いや1000倍も背筋がぞおっ~とした……。
で、もしも、もしもですよ、世界からたまごが消えたなら。たまごサンドを愛する私はきっとこの店に走ると思う。麻布十番『Te cor gentil(テコールジャンティ)』。
実はここ、卵もバターも牛乳も、乳製品と動物性の食材を一切使わないというヴィーガン素材のベーカリー。人気商品のひとつが卵不使用の「たまごサンド」なのだ。LOVERとしても一度は食べてみたい。平日の昼頃、ブツがあるか電話で確認してみると。
「今はまだありますよ~」。ふぅよかった。ん、ちょ待てよ、「今は」だと? ワタクシすぐさま仕事を放り投げて現場に向かいましたよ。駅に降りるや人混みを掻き分け掻き分け、足がもつれるように先を急ぎ、ゼイゼイと息を切らしてドアを開けると……ラスイチでゲットぉ! あっぶねー(あ、アプリでお取り置きできるみたいです)。


