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ピリ辛の台湾ラーメン全盛の名古屋に東京から刺客!?『カラシビ味噌らー麺 鬼金棒』のクセになるカラさとシビレ

2000年代初頭に一世を風靡したラーメンのフードテーマパーク。
全国各地に乱立していたが、今ではかなり下火になっているのは否めない。
しかし、名古屋駅構内にある「名古屋驛麺通り」は、時間を問わず、どの店も多くの客で賑わっている……。

札幌や函館、喜多方、名古屋、福岡のご当地ラーメンの店が軒を連ねるその一角に、期間限定店舗として、2017年11月から東京・神田の『カラシビ味噌らー麺 鬼金棒(きかんぼう)』が出店している。

「2017年の10月まで、期間限定店舗の第1弾として、東京・新宿にある『すごい煮干ラーメン 凪』が出店していたのですが、おかげさまで大好評でした。
第2弾は、名古屋驛麺通りのエリアにはないジャンルのラーメンにしようと。
リサーチした結果、『カラシビ味噌らー麺 鬼金棒』に辿り着きました」と、店長の牧之段智之さん。

『カラシビ味噌らー麺 鬼金棒』から出店の承諾を受け、牧之段さんはスープやチャーシューなどの具材の仕込みをマスターするために東京・神田にある本店で修業を積んだ。

これが定番の「カラシビ味噌らー麺」(800円)。
味のベースとなるのは、豚骨と鶏ガラの動物系と魚介系のWスープと、信州味噌にピーナツペーストなどを合わせた味噌ダレ。
麺は平打ちの中太麺をベースに、細麺と中細麺が混在する三種混合麺。
味噌ラーメンとしてもかなり完成度が高そうだが、ここの特徴は唐辛子の辛さと山椒の痺れ、すなわち“カラシビ”である。
「カラさの素となるのは、香りと辛さが異なる6種類の唐辛子。
シビレは山椒の最高峰といわれる和歌山県産のぶどう山椒と中国・四川省の花椒を使用しています」(牧之段さん)
さて、肝心な味だが、Wスープのコクと旨みがガツンと広がった後、辛さと痺れがじんわり。
三種混合麺にはしっかりとスープが辛むだけでなく、それぞれの食感も秀逸。
また、具材のチャーシューもトロトロに仕上がっている。
スープと麺、具材の一つ一つが実に緻密に計算された上で作られていると感じた。
かなりクセになる味だ。

こちらは、チャーシューと煮卵をトッピングした「特製カラシビ味噌らー麺」(1050円)。
ほかにも、パクチーがテンコ盛りの「パクチーカラシビ味噌らー麺」(950円)なども用意している。

私がいただいた「カラシビ味噌らー麺」のカラさとシビレは「普通」にしてもらったが、人によっては物足りなかったり、控えめにしたいというリクエストもあるだろう。
カラさとシビレは、「抜き」と「少なめ」、「普通」、「増し」、「鬼増し」(+100円)と、それぞれ5段階から調節できる。
「カラさ『増し』でシビレ『抜き』や、その逆もあります。
それぞれ『鬼増し』にされるツワモノのお客様もいらっしゃいます。
初めて来店される方は、まず『普通』から試していただいて、好みのバランスを探していただければと思います」
(牧之段さん)
名古屋には、台湾ラーメンや担々麺などカラさやシビレが特徴のラーメンは多々あるが、この「カラシビ味噌らー麺」は、名古屋のラーメン界に新たなムーブメントを起こしそうな予感がする。

【閉店】カラシビ味噌らー麺 鬼金棒
[住所]愛知県名古屋市中村区名駅1-1-4 JR名古屋駅うまいもん通り内
[TEL]052-588-5517
[営業時間]11時~22時
[定休日]無休

永谷正樹(ながや・まさき)
1969年生まれのアラフィフライター兼カメラマン。名古屋めしをこよなく愛し、『おとなの週末』をはじめとする全国誌に発信。名古屋めしの専門家としてテレビ出演や講演会もこなす。

※写真や情報は当時の内容ですので、最新の情報とは異なる可能性があります。必ず事前にご確認の上ご利用ください。

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永谷正樹
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