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ずっと前からそこで親しまれてきたかのような安定感のある蕎麦の味。これがまだ開店1年ほどの新店なのだから恐れ入る。

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手打ちそば 膳(最寄駅:九段下駅)

開店1年の実力派実直な店主の確かな腕に歓喜する
十割で打つ蕎麦は基本的に細打ち。けれど店内の石臼で挽くその日の粉の状態によって若干太めにしたり、あえて客が気付くか気付かないぐらいの微妙な変化を付けるという店主の遊び心も楽しい。とりわけ「神経を遣う」と語るのはもり用のつゆの合わせ。本節と亀節で仕込むダシの味の奥行き具合でかえしとみりんの量を変えるため、自らの舌の感覚で調整するその時は緊張が走るそうだ。見事な活〆穴子など主な天種は、名だたる一流天ぷら店にも卸す築地の「山五」から仕入れた極上品。藍色が鮮やかな明治期の骨董の器が、その姿形を引き立てる。

穴子天もり(活〆穴子1本と野菜)

2200円

店内の石臼で挽く蕎麦粉は若干粗め。よく練ることできめ細やかに仕上げる。活〆の国産穴子は通常食べやすいようカットして提供するが、要望があれば1本のままでも。油は随時変え、昼も夜も鍋を洗うなど徹底している。天ぷらは夜のつまみでも人気

牡蠣そば

2250円

季節メニュー。牡蠣は濃厚な旨みがある岩手の広田湾産

炙り鳥刺し

880円

鶏肉は築地「鳥藤」から仕入れる。表面を炙った刺身は柔らかくしっとり

玉子焼き

800円

程良い甘みがある玉子焼きは、酒のつまみでも大人気メニュー。温かい蕎麦に使う鯖節のダシを加えて焼いているから旨みも十分だ。店主の清水さんは「焼く時にゴマ油を使うので、独特の香ばしさやコクが加わっているのかも」と控えめに話す。そのゴマ油はクセのない香りが特長の高級品。旨さに納得。

お店からの一言

店主 清水文博さん

「季節の日本酒や自然派ワインも揃えています」

手打ちそば 膳

■『手打ちそば 膳』
[住所]東京都千代田区九段北1-3-9 第二太陽ビル1階
[TEL]03-6265-6005
[営業時間]11時半~14時、18時~21時半(20時45分LO)※ランチタイム有 [休日]土曜日・日曜日・祝日
[座席]26席/全席禁煙/予約可/夜はカード可/サなし
[アクセス]地下鉄半蔵門線ほか九段下駅番5番出口から徒歩1分

電話番号 03-6265-6005

2017年12月号発売時点の情報です。

※写真や情報は当時の内容ですので、最新の情報とは異なる可能性があります。必ず事前にご確認の上ご利用ください。

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admin-gurume
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