はじめに
12の百貨店で聞いた各店のNo.1スイーツをご紹介します。ほぼ洋菓子が出揃う中、甘みの強いもの、塩気のあるものとキャラが分かれました!
西武池袋本店、松坂屋上野店のデパ地下No.1スイーツ
『ガトーフェスタ ハラダ』のグーテ・デ・ロワ
(簡易大袋)2枚入×13袋 972円
小麦粉やバターにこだわったガトーラスク専用のフランスパンを使用。シンプルだからこそ、上質な素材の良さがよくわかる。バターの香りやサクサク感も素晴らしい!
「1日で3万枚以上売り上げることもある人気商品です」(西武池袋本店/フード担当)
「他の商品をご購入された方もご自分用にと加えて買われるほどファンの多い商品です」(松坂屋上野店/売場担当)
伊勢丹新宿店のデパ地下No.1スイーツ
『ノワ・ドゥ・ブール』の焼きたてフィナンシェ
5個わっぱ入 1410円
外はカリッ、口に入れればしっとりと多彩な食感のあとに、じゅわ〜っとバターの風味が広がる。シンプルでやさしい仕上がり。
「2020年1〜9月で約28万個販売いたしました」(売場担当)
小田急百貨店のデパ地下No.1スイーツ
『ヴィタメール 新宿小田急店』のベルジック・エクレール
1本248円
甘さ控えめだが、濃厚なクリームとシューが香り豊か。13時半から数量限定で販売。夕方には売り切れることもある人気ぶりだ。
「香ばしいキャラメルショコラクリームを入れ、ミルクチョコレートでコーティングしています」(売場担当)
[電話]03- 3344-8151(直通)
京王百貨店 新宿店のデパ地下No.1スイーツ
『ガトーフェスタ ハラダ』のグーテ・デ・ロワ ホワイトチョコレート
(簡易大袋)10枚入 864円
ホワイトチョコレートのなめらかさが贅沢な一品。口どけの良さとガトーラスクのバランスが見事だ。10月〜5月末の期間限定。
「『贈って喜ばれる』 と根強い人気です」(菓子売場マネージャー)
渋谷ヒカリエ ShinQs 東横のれん街のNo.1スイーツ
『ビスキュイテリエ ブルトンヌ』のブルターニュ クッキーアソルティ<缶>
23個入 2484円
バターの風味を生かして焼き上げた個性豊かな6種類のクッキー。程よい塩気で甘すぎない! 万人受けすること間違いなしだ。
「見た目は素朴ですが、素材の良質さが伝わる味が人気の秘訣です」(バイヤー)
[電話]03-6712-5583(直通)
百貨店担当者に聞いた、2020年のスイーツ売り場事情
【京王百貨店 新宿店】
「大人数で会うことを避ける傾向が見られるため、1000円前後の手軽な小分けタイプにより人気が集まっています。今後も小分けや個食という流れは続くと見ています」
【西武そごう】
「リアル店舗として、ネットでは購入の難しいケーキやマカロンが売れています。改めてご自宅での時間を楽しく充実させるための消費行動が顕著になっていると感じています」
【大丸東京店】
「これまで当店では、出張・旅行のお客様の“お土産”がメインでしたが、ご自身で楽しんでいただけるようなちょっと贅沢な生菓子や少量入りの商品の売れ行きが伸びています」
そごう横浜店のデパ地下No.1スイーツ
『ニューヨーク パーフェクトチーズ』のニューヨーク パーフェクトチーズ
8個入 1080円
なめらかなミルククリームとチーズチョコレートが風味良し。チーズ好きにはたまらない一品で、赤ワインとも合う。
「これまでにない味わいのスイーツ。毎日朝イチでおいでになるファンの方もいらっしゃいます」(フード担当)
大丸東京店のデパ地下No.1スイーツ
『N.Y.C.SAND』のN.Y.キャラメルサンド
8個 1080円
生クリームと黒糖をとろとろに炊き上げたキャラメルを、バターたっぷりのクッキーでサンド。サクッとしたクッキーと、濃密なキャラメルの甘さが良い余韻を残す。
「コロナ禍以前は最大で約1時間待ちだったこともありました」(売場担当)
高島屋オンラインストアのNo.1スイーツ
『日本橋千疋屋総本店』のフルートジェリー
9個入 3564円(送料330円別)
果汁をたっぷり使ったみずみずしさが魅力。彩りも鮮やかで好印象!
「高島屋オンラインストアのお中元特集で4年連続人気No.1に輝いている商品です」(オンラインストア担当)
東武百貨店 池袋本店のデパ地下No.1スイーツ
『アンジェリーナ 東武百貨店 池袋本店』のモンブランデミサイズ
594円
レシピはパリ本店と同じで、現地さながらの美味しさ。メレンゲの食感、栗・クリームのバランスが秀逸。
「ホールタイプは東武百貨店オンラインショッピングでご予約いただけます」(食品担当)
[電話]0570-086-102(ナビダイヤル)
日本橋三越本店のデパ地下No.1スイーツ
『榮太樓總本鋪 日本橋三越本店』の大入り黒豆大福
1個 303円
ごろごろ入った黒豆が魅力。毎日店頭で職人が手包みする。黒豆がプリプリ! もちの塩気と粒餡が最高の美味しさだ。
「榮太樓の看板商品。出来たてを召し上がれるのは、百貨店では当店のみです」(売場担当)
[電話]03-3241-3311(大代表)
松屋銀座のデパ地下No.1スイーツ
『ミルフィユ メゾン フランセ』のミルフィユ スペシャリテ
4個入 1080円
何層にも重なったパイ生地がサクッ。定番のヴァニラとショコラのクリームのほか、季節限定品もあり。洋書のような箱も素敵で、ギフトに最適。
「1日で最高800箱超、4000個以上販売しました」(洋菓子バイヤー)
[電話]03-6264-4240(直通)
百貨店担当者に聞いた、2021年の注目スイーツ
【東武百貨店 池袋本店】
「1878年創業のイタリアのチョコレート・ジェラート専門店『ヴェンキ』がイチオシです。チョコレートは今人気の量り売りもあり、本場のジェラートもお持ち帰りいただけます」
【日本橋三越本店】
「ストレスフルな時代ですが、罪悪感なく食べられる“ヘルシースイーツ”や海外旅行に行きづらい昨今、現地を感じられる“多国籍スイーツ”に注目しています」
【松坂屋上野店】
「同じ台東区にある、例えばビーントゥバーチョコレート専門店の『ダンデライオン・チョコレート』といったスイーツ店など、地域の活性化に繋がるような販売も強化していきたいです」
【松屋銀座】
「ヴィーガンの専門店『エイタブリッシュ』が開発した『ドッツウィル』の8年間保存できるクッキー。売り上げの一部は寄付に充てられるなど、社会問題に取り組む商品として注目です」
おわりに ~ホッとひと息つけるスイーツに癒される~
2020年はどの百貨店でも、ケーキなど生菓子の売り上げが伸びていた。デザイン性の高いクッキー缶なども堅調だそうで、自分自身や家族との時間を大切にしている様が伺える。
3ヶ所の百貨店でランクインしたラスクブームの火付け役『ガトーフェスタ ハラダ』の「グーテ・デ・ロワ」は、改めて食べると安定の美味しさ。小包装になっているので、ちょっとした手土産や自分用など、どんなシーンでも使える。
唯一和菓子で選ばれた『榮太樓總本舗』(日本橋 三越本店)の「大入り黒豆大福」は、店頭で職人さんがテキパキと作っているところを見られるのがうれしい。そうそう『ノワ・ドゥ・ブール』(伊勢丹 新宿店)もパティシエさんの活躍を目の当たりにできる。
ラインナップを見ると、これまで大行列ができていたお店が揃い、不動の人気ぶりが浮き彫りになった印象。それでも各百貨店の感染症予防対策や混雑緩和により、多少は購入しやすくなった。予約や取り置きが可能な商品もあるので、ぜひ活用してほしい。
撮影/鵜澤昭彦 取材/市村幸妙
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