北海道では秋が収穫どきな小豆。そんな、今まさに旬!な小豆を使った「あんパン」と「あんバター」から、厳選された逸品をご紹介します。昔ながらのあんパン派の『おとなの週末』ライター池田と、今どきのあんバター派の編集・戎によるあんこバトルも開戦?
画像ギャラリーあんパン
上から順に、
『トーホーベーカリー』 三鷹の森あんぱん(156円)
『関口フランスパン 目白坂本店』 小倉あんパン(184円)
『銀座木村家』 酒種小倉(写真左下、170円)、酒種桜(写真右下、170円)
『トーホーベーカリー』@三鷹
三鷹の森あんぱん(写真上、156円)
塩気も豆感もある ていねいに炊かれたあんがたっぷり
創業70年。三鷹で愛され続けるお店は惣菜パンから菓子パンまで種類豊富。
小ぶりでコロンと山型の「三鷹の森あんぱん」は、薄手のパン生地の中に、甘さ控えめで上品なあんがたっぷり。ほどよく塩気のある粒あんは、ていねいに炊かれているのがよくわかる美味しさ。あんぱん食べた満足感高し!
[住所]東京都三鷹市下連雀1-9-19
[電話]0422-43-6311
[営業時間]7時〜18時
[休日]日・祝・第三月曜日
[交通]JR中央線ほか吉祥寺駅南口からバス下連雀下車、徒歩1分
『関口フランスパン 目白坂本店』@江戸川橋
小倉あんパン(写真中、184円)
ふんわりパン生地にナッティなケシの実 風味豊かなあんが旨し
店名が示すように本格フランスパンを日本で初めて販売した店だが、なんの、こだわりは菓子パンも変わらない。
こしあんがたっぷり入った、薄皮の「こしあんパン」もいいが、ふんわりパン生地の中に風味豊か、ちゃんと甘い粒あんが入った「小倉あんパン」をチョイス。ケシの実が利いて懐かしい味だ。
[住所]東京都文京区関口2-3-3
[電話]03-3943-1665
[営業時間]8時〜18時、日・祝〜17時
[休日]年末年始
[交通]地下鉄有楽町線江戸川橋駅1a出口から徒歩6分
『銀座木村家』@銀座
酒種小倉(写真左下、170円) 酒種桜(写真右下、170円)
酒種の生地が香り、こしあんはあくまで上品 桜の塩漬けが粋過ぎる
今から140余年前、日本で初めてつくられたあんパンが、木村家の「酒種あんぱん」。
イースト菌ではなく、酒種酵母を使ったどこか懐かしい香りの生地。十勝産の厳選した小豆を使うあんは上品で、へそに隠れた八重桜の塩漬けがいっそう美味しさを引き出す。桜はこしあん、小倉は粒あんを楽しめる。
[住所]東京都中央区銀座4-5-7
[電話]03-3561-0091(代)
[営業時間]10時〜19時半※土・日・祝は〜19時
[休日]12月31日、1月1日
[交通]地下鉄銀座線ほか銀座駅A9出口から徒歩1分
(オンラインショップ有)
あんバター
上から順に、
『MORETHAN BAKERY』 あんバタースティック(300円)
『BOULANGERIE AMONNIER』 あんバター(216円)
『Laekker』 あんバター(420円)
『MORETHAN BAKERY』@都庁前
あんバタースティック(写真上、300円)
噛むほどに旨い生地とあんとバターの塩気が絶妙なハーモニー
カンパーニュやベーグル、その場で作るサンドイッチもおすすめのお店。
外がバリッと焼けたパンは、湯種が入ったライ麦の生地で中はもっちり。
練りあんの心地いい甘さと、北海道産バターの塩気とともにパンを噛み締めると、口の中でのハーモニーが抜群。
パン生地に入ったクルミも利いている。
[住所]東京都新宿区西新宿4-31-1 1階
[電話]03-6276-7635
[営業時間]8時〜18時
[休日]無休
[交通]都営大江戸線都庁前駅A5出口から徒歩5分
(オンラインショップ有)
『BOULANGERIE AMONNIER』@白山
あんバター(写真中、216円)
ふんわりコッペに小倉あんと有塩バター ストライクな旨さ
3種類の自家製酵母と北海道産小麦を使用。毎日約60種類、素材にこだわった飽きのこないパンを焼いている。
あんバターのコッペパンは牛乳と練乳が練り込まれてふわりとやさしく、北海道産の小倉あんと、よつ葉乳業の有塩バター(コレ旨し!)が抜群の相性。ど真ん中のストライク。文句なく旨い。
[住所]東京都文京区白山1-37-3 EXAM白山1階
[電話]03-6801-5010
[営業時間]8時〜19時、土・祝は〜17時 ※売り切れ次第終了
[休日]日・月
[交通]都営三田線白山駅A2出口から徒歩2分
『Laekker』@代官山
あんバター(写真下、420円)
ザックザクの極上デニッシュにあんバターのシアワセ
北海道産小麦と北海道産バターのみを使用して作るザックザクの生地が、多くの人を虜にするデニッシュ専門店。
何ともいいバターの香り。口中でパリパリ崩れるようなデニッシュの食感に、北海道産小豆の粒あん、軽く口溶けのいいバタークリームが合わさっている。軽くて、スイートで……シアワセ!
[住所]東京都渋谷区代官山町9-7 サインビューハイツ代官山1階
[電話]なし
[営業時間]10時〜17時※売り切れ次第終了
[休日]火・水(祝日の場合は営業)、不定休
[交通]東急東横線代官山駅西口から徒歩6分
伝統vs進化形問題が勃発!あんパンVSあんバター!?
戎「ひょえ〜、どうっすか池さん、『MORETHAN BAKERY』のあんバター。スマートなスタイリングからバターとあんがオシャレに見えて見るからに美味しそうでしょ」
池田(以下池)「けっ。何でも上っ面の今どき感に走ればいいってもんじゃねえんだよ」
戎「まあまあ、そう言わずに」
池「む。た、確かに表面バリリのよく出来のバゲットに、このバターの塩気とあんのハーモニーは……。ごくん」
戎「ふふ、でしょう?」
池「く。でもな、軽口はまずこれ『銀座木村家』の酒種あんぱんを食ってからにしやがれ」
戎「あ、あああ……。何すか、生地のこのえも言われぬ香り。そして上品なあんに、桜の花びらの塩気って、反則では……」
池「ふ。知らなかったのか? 1874(明治7)年、洋のパンに和のあんを融合させて初めてできたあんパンがコレ。あんパンてやつあ、元祖ジャパニーズ・ビューティなわけよ」
戎「確かに完成度高いすね。でも、和洋いいとこ取り、進取の気性ってことなら、あんバターも負けませんよ。たとえば、池さん、デニッシュ好きでしょ?」
池「う、なぜ知ってる?」
戎「ならやはり『Laekker』のあんバターを食べてもらわないと」
池「(サクリ)お、おおお、口で崩れるような超サクサク感に上質なバターの香り。それに粒感あるあんと軽いバタークリームの組み合わせはヤバい……」
戎「あんパンの今どきの進化形のひとつってわけです。それに粒あんが美味しいでしょ」
池「おー、もちろんあんのクオリティは大事だよな。粒あん好きならほれ『トーホーベーカリー』の三鷹の森あんぱんだ」
戎「うわあ。塩気もあれば、豆感もある。ていねいに炊かれたのがわかる美味しいあんこがずっしりと入ってますね」
池「てかさ、何気に『AMONNIER』のあんバター、このふんわりやさしいコッペに上質感あるバターの塩気がアクセントになっててイケるじゃん!」
戎「あ、勝手にあんバター、食べ進めないでくださいよ!」
池「てか、キミも『関口フランスパン』……すでに攻めてるし」
戎「ケシの実付きグレイト! あんパンもあんバターも、やっぱり両者捨てがたいです〜」
店のデータは、2021年10月号発売時点の情報です。
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