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歩くほどに楽しい 薬師様のお膝元

実は新井薬師前駅で降りたことは数回しかない。そんな私が抱く街の印象は童謡の歌詞に登場する長〜い垣根があること。そして“目の薬師様”とも言われており、眼病平癒にご利益があるとされ、8の付く日には縁日も行われる「新井薬師が有名だよね」(当たり前か)。それ以外は、えーと。武内(おとなの週末編集部)が言う。「昭和感満載の街だけど、最近は若い店主の店も注目なんです」

確かに薬師に続く通りには新旧のイイ感じの店がチラホラ。老舗だと、地元で人気の中華に焼肉とかね(取材拒否だったぁ)。

新しい店でいうと細打ちの蕎麦がヒットの『吉』。細いの好きでさ、と言うと「神経は太いのに」と返す武内を羽交い絞めにしかかったがスパイス料理が絶品の『マロロガバワン』を見つけてくれたのでまあ許そう。ふらりと入った『高ばやし』では丁寧な仕事の和食にシビレタなあ。「新井薬師に参拝しつつ気になる店に飛び込んでみるのが楽しい」(by武内)。そして掘り出し物を見つけるとまた通いたくなる……そんな街なのです、新井薬師前。

『マロロガバワン』 街で人気沸騰中のスパイス料理店

昔ながらの渋い店も多いこのエリア。ひと際光る新しい街の顔と言えばこの店が筆頭だろう。インドカレーが人気のスパイス料理の店。実は今年から昼営業中心に変えたそうで。つまりですね、昼から一杯も、食事でもよし。自由でいいねえ。小学生からカレーにハマった和敬さんとフレンチバル出身の麻由さんが作る料理はどれもシンプルなスパイス使いながら躍動する香りが秀逸。もうね、漂う空気で一杯飲めます。

チキンビリヤニ(炊き込みご飯)1000円

香り高きバスマティライスに骨付きチキンがゴロリ。大釜で炊く人気の品。インドカレーはマトンなど基本の6種と常時変わるスペシャルが1種ある
『マロロガバワン』の店内

店主・礒邊和敬さん、麻由さんご夫婦「昼飲みもぜひ。地元密着で頑張ります」

住所:東京都中野区新井1-35-12
TEL:080-8150-3523
営業時間:11時~16時、土11時~15時、17時~21時(20時LO)、日11時~18時 ※政府の要請で変動あり
定休日:月
交通:西武新宿線新井薬師前駅南口から徒歩7分

『手打ち蕎麦 吉』 路地裏で見つけたたおやかな十割蕎麦

益子焼の青に映える繊細な細打ち。手繰れば心地良い弾力と甘みがふんわり。こちらも上記の店と同じく若き夫婦が営む新鋭だ(実は飲み仲間とか!)。蕎麦は千葉の在来種など各地から仕入れた丸抜きを自家製粉する十割。東京の老舗の味わいをイメージしたという濃いめのツユにちょいと付けるスタイルも粋でいい。唸るのはつまみ類もそう。品数は多くはないがセンスよしで、酒飲みのツボ押しまくり。効くぅ。

もり1000円

甘皮ごと挽いた蕎麦は基本的に細打ち。のど越し&もちっとした弾力を併せ持つ。この日の産地は埼玉産だが、千葉在来など昔からその土地で育てられた在来種も使う
店は2年半前に西荻窪から妻・いよりさんの地元に移転

店主・立澤光太さん、いよりさんご夫妻「地元で長く愛される店になりたいと思っています」

住所:東京都中野区上高田3-38-11響sou 1階
TEL:03-3386-2919
営業時間:12時~14時、18時~蕎麦が無くなり次第終了 ※政府の要請で変動あり
定休日:月・火
交通:西武新宿線新井薬師前駅南口から徒歩2分

撮影/大西尚明、小島昇(風景)、取材/肥田木奈々

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『よろづ 高林』 目にも美しい和の風情で旬の魚と野菜を味わう...
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おとなの週末Web編集部
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