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週刊漫画誌「モーニング」(講談社発行)で連載中の「クッキングパパ」は、主人公のサラリーマン荒岩一味が、得意の料理の腕を振るって、家族や同僚らとの絆を深めるストーリーが人気。

著者のうえやまとちさん自身が、試行錯誤を繰り返しながら作り上げた自信作のオリジナルレシピを、詳細なイラストと臨場感あふれる筆致で紹介しています。本欄では3月3日号で通算1600話を突破した膨大なエピソードのなかから、毎週1つを取り上げ、その料理にまつわる四方山話をお届けします。

長引くコロナ禍で、自炊をする人が増えているいま、「クッキングパパ」を参考に料理を作って食べて楽しんでみませんか。第8回目は、「卵焼き」です。

大人も子供も楽しむイースター じつは日付が毎年変わるって知ってた?

4月17日はイースターです。イエス・キリストが十字架に架けられて処刑された日から3日後に復活した記念とされ、日本では「復活祭」とも呼ばれています。キリスト教圏では、春の訪れを祝うとともに、最も重要な行事とされています。イースターの日付は「春分の後の最初の満月の次の日曜日」と定められています。毎年変動するので、ちょっと覚えにくいかもしれませんね。

日本ではまだ馴染みが薄いものの、最近ではカラフルにペイントされた卵やウサギなど、イースターのシンボルを街中でも見かけるようになりました。キリスト教で卵は生命、子だくさんのウサギは繁栄の象徴を表しています。

室内や庭に隠しておいた「イースターエッグ」を子供たちが探す遊び「エッグハント」や、ゆで卵をアレンジした「デビルエッグ」などの定番料理を食べるなど、イースターは、大人も子供も楽しむことができます。

「物価の優等生」卵の旬は春! 栄養たっぷりで濃厚な味わい

食生活に欠かせない卵。じつは「卵焼き器」の形にも、関東と関西で特徴がある(Photo/taa22-Stock.Adobe.com)

良質なたんぱく質や豊富なビタミン類をはじめとした高い栄養価を誇り、安価で「物価の優等生」と言われる卵ですが、旬はあるのでしょうか。

調べてみると、古代中国の暦に基づき季節の変化を表した七十二候(しちじゅうにこう)の最後の候(1月末~2月初旬)に「鶏始乳(にわとりはじめてとやにつく)」とあります。立春直前にあたるこの時期、春の気配を感じたニワトリが卵を産み始める、という意味です。

つまり本来、冬の間栄養を蓄え繁殖期を迎えたニワトリの卵は、春こそ味が濃厚で滋養に富んでいるのです。

もっとも「卵の旬は春」と言えるのは、本来の生態に近い状態の平飼いや放し飼いで育てられているニワトリの有精卵です。

手元にある材料でOK! クッキングパパ流「ぶっとび卵焼き」

クッキングパパ「COOK.37 兄ちゃんのぶっ飛び卵焼き」で描かれた、豪快な卵焼き。その裏には心温まるエピソードが秘められている

さて、「COOK.37 兄ちゃんのぶっ飛び卵焼き」は、何がぶっ飛んでいるのか――。それは、冷蔵庫にあるソーセージやら中途半端に残った野菜の切れ端やらをせっせとみじん切りにして卵と混ぜて焼いたこれまた荒岩流豪快な具だくさん卵焼きなのです。

つまり、レシピのために材料を買いそろえる必要はなく、いま手元にある食材だけで手軽に作れるのです。

ただ、卵焼きは火加減がポイントなので、豪快というわけにはいかず、注意深くやりましょう。

まずは、卵焼き専用のフライパン、卵焼き器を強火でよく熱してから、サラダ油とマーガリンを入れます。

「ジュウ~」といい音が出るくらい熱したら、卵液を一気に流し込み箸でかき混ぜながら強火のままガンガン焼きます。

グツグツ踊る卵の様子をよく見てトロリとしてきたらごく弱火にして蓋をして蒸すように中まで火を通します。

5分経ったら蓋の上に裏返して卵焼き器に戻し、さらに5分蓋をしてごく弱火で火を通してできあがりです。裏返して戻す際、蓋があると型崩れせずきれいに仕上がります。

4月からお弁当づくりが始まった人も多いことでしょう。お弁当の定番中の定番おかずの卵焼きも、具だくさんなら一品で見た目も栄養的にもボリューム満点!前日、具材をみじん切りしておけば、慌ただしい朝でも、短時間で一気に仕上がります。また、冷蔵庫の中の余りものを一掃したい週末のメニューや、お酒のおつまみにもピッタリですね。

味の好みで分かれた関東と関西で異なる「卵焼き器」のカタチ 

ここでは「卵焼き器」にも注目してみましょう。実は、関東と関西ではその形状に違いがあります。関東はほぼ正方形をしているのに対し、関西では長方形をしています。これは、関東と関西で好まれる卵焼きの味の違いによって、それぞれの焼き方に適した形状が使われているようです。

関東では卵に砂糖や濃い口しょう油などを入れた甘い厚焼きが主流です。江戸前寿司のネタの卵のイメージです。強火で熱した卵焼き器に一気に流し入れ、表面にうっすらと焦げ目をつけて一発で返すのが特徴です。何事もせっかちな江戸っ子の気質が表れているともいわれています。

一方、関西ではだしと薄口しょう油を入れ、何層にも巻いただし巻き卵が好まれています。出汁が入っているためゆるめの卵液を焼きながら繰り返し何度も巻く際に、長方形だと巻きやすい利点があります。

いずれにしても、料理にはコツと慣れが必要ですが、専用の調理器具があると、もっと楽しく、効率アップが期待できそうですね。

「兄ちゃんのぶっ飛び卵焼き」、実は「クッキングパパ 荒岩一味」の原点を形作った大切な味です。20年間かけて改良を重ねた自信作は、多くのレシピの中でも特別思い入れのある一品になっています。

そんな一品を、コピーライターの仕事でノリにノッている妹の味知が、急遽、東京から博多にやってきて、兄にリクエストしたワケとは――。

家族の絆を深め、新たな一歩を踏み出す原動力を与えてくれる「我が家の味」は、相手の笑顔を願う真心であり、それに勝るものはありません。語り継がれる「我が家の味」をどう作ろうか――その参考に「クッキングパパ」をお読みいただければ幸いです。

※現在は当時の状況と異なる場合があります。

文/中島幸恵、漫画/うえやまとち、メイン画像/Nishihama-Stock.Adobe.com

◆『クッキングパパ』とは?

福岡市博多を舞台に、商社の営業課に所属するサラリーマン、荒岩一味が家族や同僚、友人らに得意な料理の腕前を披露、食を通じて周囲の人々に笑顔とパワーを与える物語。作中ある料理のレシピは、定番料理からオリジナルメニュー、地元九州の郷土料理まで多岐にわたり、詳細なイラストとポイントを押さえた簡潔な説明はいま、すぐ作りたくなると好評を博している。

週刊漫画誌「モーニング」(講談社発行)で1985年から連載している人気シリーズで、2022年1月現在、単行本は160巻。

※「おとなの週末Web」の記事では本稿紹介の漫画、クッキングパパ 「COOK.37 兄ちゃんのぶっ飛び卵焼き」 を一話丸ごと読むことができます。

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