あずきでおなじみ「井村屋」が2022年8月18日に「ラム酒香るあんこ」「日本酒香るあんこ」を全国の量販店スーパー、井村屋ウェブショップにて順次発売。お酒入りのあんこだと……! ということで、さまざまな組み合わせで本商品を食べてみました!
画像ギャラリーあずきで60年。井村屋が新たな市場開拓を目指す新商品
今年2022年で発売60周年を迎えた「ゆであずき」をはじめ、あずきといえば名が上がる「井村屋」。
チョコレートをはじめ、近年のお酒を使ったスイーツの人気に着目。手軽にお酒とあんこを楽しめる商品として開発されたのが、「ラム酒香るあんこ」「日本酒香るあんこ」。
「ラム酒香るあんこ」は、ジャマイカ産のダークラム「マイヤーズラム」と「ラムレーズンミンチ」を使用。アルコール分0.5%未満だ。
「日本酒香るあんこ」は、なんと井村屋が自社製造している「福和蔵 純米吟醸」のお酒と酒粕を使用。こちらはアルコール分0.8%未満だ。
パッケージには「そのまま食べる」と書かれていて、スプーンにのせてペロッと食べるスタイル。さて、その通りにそれぞれパクッ。
「ラム酒香るあんこ」は、あんこの甘さのあとに、ラムの甘い香りがやってくる。あんこながら、洋菓子を思わせる後口。
続いて、「日本酒香るあんこ」。これは食べた瞬間から日本酒感が強い。酒粕の甘さが際立って、あんこらしさがラム酒より弱い。
いずれもあずきの粒が残っていて、このままつまみとしてもいける。いずれも、あんこを少量口に含みつつ、日本酒で流し込むのも悪くない。甘みがスーッと流れていき、口中をきれいにしてくれる。
ウイスキーでも試したが、度数の高いものだったからか「ラム酒香るあんこ」はウイスキーが勝ってしまって存在感がなくなる。「日本酒香るあんこ」は酒粕の強い甘みを流していき、日本酒と合わせたときと同じような結果に。
さて、カップに残っているあんこ(内容量は76g)をこのまま食べるだけでは面白くない。ちょっとアレンジをして食べてみよう。
クラッカーやチーズと合わせておつまみ気分♪
まずはベタにクラッカーにのせる。いわゆるリッツパーティ的な楽しみ方である。
こちらは、「ラム酒香るあんこ」に軍配。ラムの香り高さと甘さがクラッカーによく馴染む。
「日本酒香るあんこ」は酒粕の甘さが際出ってクラッカーの塩気をかき消していた。
続いては、アイスクリーム。結構おいしくなると思ったが、どちらもそこまで感動なし。ハーゲンダッツのようなバニラ感が強いものだと、あんこが負けるのだろうか。結構多めにのせた方がよさそうだ。
次に挑戦したのがチーズ。カマンベールとブルーチーズで試した。
「ラム酒香るあんこ」は、どちらかというとブルーチーズの方が合っていた。
ミルキーなカマンベールだとやはり負ける。「ラム酒香るあんこ」はラムがさりげなく入っているので、味の強いものと合わないことがハッキリとわかった。
一方で「日本酒香るあんこ」は、クセのある酒粕がカマンベールのミルキーさとマッチ。酒粕の独特の風味が消えて食べやすくなった。
ただ、ブルーチーズは味が強いもの同士で喧嘩。ただ、ひとつ発見。ブルーチーズ on the 日本酒香るあんこは日本酒に合うことがわかった。一般的にワインとペアリングするブルーチーズもこれなら日本酒と合わせられる!
チーズについては、機会があればマスカルポーネやクリームチーズでも合わせてみたい。いろいろ合わせてみたが、結論は、そのまま食べるのが一番旨い!
おとなのおやつ化を目指してパンやパイでもチャレンジ!
おつまみというより、おやつとしてあんこを活かせないかと考え、パンとの組み合わせに挑戦した。あんトーストにちょっとお酒の香りが加わるとおいしくなるのではと試したのが「ラム酒香るあんこトースト」。
カップ1/2のあんこをトーストにどっさりとのせてガブリ。予想通り、ほんのりアルコール感のあるおとなのトーストではあるが、ここで小豆の粒感がしっかりしていることが仇に。意外と合わない? ちょっとつぶしてペーストすればおいしくなっただろうか。
バターを合わせてみると、少し甘みが加わったものの想像してたよりもうまくいかなかった……。あんこを一緒にのせてからトーストするとまた印象が変わったのかもしれない。
続いて挑戦したのが「日本酒香るあんこバターパン」。パン屋さんでたまに見かける酒粕あんぱんに、最近増加中のあんバターパンから着想した。
結構おいしくなると期待していたのだが、酒粕の甘さとバターのクリーミーな味、それぞれの主張が強くてうまく融合しなかった。もっとあんが多くてもよかったか。牛乳と飲めば、また違ったのだろうか。うーん、どれもなかなかうまくいかないぞ。
背水の陣で臨む最後のチャレンジは「あんこパイ」。冷凍のパイシートを買って、各種あんこを包んでみた。
「日本酒香るあんこ」は、これまで悩まされた酒粕がパイの甘さとうまく調和。酒粕の独特の甘みがフルーティに感じられた。これは「福和蔵 純米吟醸」の特徴であるマスカットのような華やかな香りそのもの。
こういう香りがよくてきれいな日本酒のつまみとしてイケそう。はたまた白ワインと合わせてもいいだろう。最後に納得できる「おとなのおやつ」が完成した。ホッ。
ちなみに、あんこパイでは井村屋の通常のあんこでも試したが、そこでわかったのは、今回紹介した2種のあんこがいかに甘さ控えめかということ。あんこそのものだけでも十分おとなの味であった。
そのまま食べるのはもちろん、私のようにアレンジして楽しむもよし。さまざまな可能性を秘めたあんこ、ぜひご賞味あれ。
取材・撮影/編集部えびす
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