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週刊漫画誌「モーニング」(講談社発行)で連載中の「クッキングパパ」は、主人公のサラリーマン荒岩一味が、得意の料理の腕を振るって、家族や同僚らとの絆を深めるストーリーが人気。

著者のうえやまとちさん自身が、試行錯誤を繰り返しながら作り上げた自信作のオリジナルレシピを、詳細なイラストと臨場感あふれる筆致で紹介しています。本稿では3月3日号で通算1600話を突破した膨大なエピソードのなかから、毎週1つを取り上げ、その料理にまつわる四方山話をお届けします。

長引くコロナ禍で、自炊をする人が増えているいま、「クッキングパパ」を参考に料理を作って食べて楽しんでみませんか。第32回は「栗ごはん」です。

クッキングパパの「栗ごはん」レシピは栗おこわ風!

こちらが荒岩流「栗ごはん」。焼き栗とモチ米を使うのがポイントだ! 『COOK.49 秋を食べよう栗ごはん』より

クッキングパパ第5巻「COOK.49 秋を食べよう栗ごはん」で紹介しているのは、香ばしく焼いた新栗ともち米で炊いた栗おこわ風。秋に食べたい炊き込みごはんの代表格です。栗は木から落ちた途端、劣化が始まるので、手に入れたら早目に作りましょう。

まずは米をとぎますが、今回はもち米を主役にその1~2割の分量の白米と共に合わせて3合にすると、もっちり仕上がります。栗は、20~30個と多めに用意しておきます。

お米をといでザルに上げて30分ほどの間に、栗を焼いておきます。焼き栗にすることで、風味がいっそう増します。

ただし、栗の先をキッチンバサミで切り落とすか、切り込みを入れるのをお忘れなく。この手間を省くと、栗が破裂するので注意が必要です。

下処理した栗は、よく熱した焼き網の上に広げ、弱めの中火にかけて、焦がさぬよう絶えず転がしながら、ゆっくり焼いていきます。全体にこんがりと焼き目がついたら網からはずし、粗熱がとれたら皮をむきます。

栗ごはんの手間がかかる作業といったら皮むきですが、栗を焼くことで鬼皮、渋皮とも手でも剝がれやすくなっています。

甘みの引き立て役は「塩」! よく溶かして味ムラをなくす

いよいよ炊き上げていきましょう。

米と同量の水にみりん(または酒)と塩、1センチ角に切った昆布を混ぜて味付けしますが、これらの調味料は一度、ボウルに入れてよく塩を溶かしてから注ぐと、味にムラが出ず美味しく炊き上がります。また、塩をきかせると、栗の甘みがほんのり引き立ちます。米の上に栗をのせたら、スイッチオン。

黄金色に炊き上がった栗に食欲をそそられますが、最後まで丁寧に栗をつぶさぬよう、しゃもじを下から入れて全体を混ぜほぐします。お茶碗によそって、黒ゴマをかけるとごちそう感が増しますね。

大粒と甘みが人気! 旬の栗は産地、種類ごとに味と食感を楽しんで

さて、ひと口に栗ごはんと言っても、その土地の気候や風土に育まれた品種によって、さまざまな味や食感が堪能できます。

栗の生産量日本一を誇る茨城県は、甘みが強く“栗の王様”とも呼ばれる「利平(りへい)」をはじめ、大粒でホクホクした食感が特徴の「岸根(がんね)」といった、それぞれ品質にこだわりのある豊富な種類を楽しめます。

京都の「丹波栗」は、古くから朝廷や幕府への献上品だったことから、高い知名度を誇ります。通常の栗の倍近くもある大きなもので、しっとり上品な甘みが印象的です。

茨城に次ぐ生産量2位の熊本県には、山江村の「やまえ栗」が昭和天皇への献上品にもなったことで、その名を知られるようになりました。こちらも大粒で、ほっこりとした舌触りに豊かな風味が広がります。

10月8日は、「栗名月」と呼ばれる「十三夜」。栗ごはんと共に、美しい月を愛でるひとときはいかがでしょう。

文/中島幸恵、漫画/うえやまとち

◆『クッキングパパ』とは?

福岡市博多を舞台に、商社の営業課に所属するサラリーマン、荒岩一味が家族や同僚、友人らに得意な料理の腕前を披露、食を通じて周囲の人々に笑顔とパワーを与える物語。作中ある料理のレシピは、定番料理からオリジナルメニュー、地元九州の郷土料理まで多岐にわたり、詳細なイラストとポイントを押さえた簡潔な説明はいま、すぐ作りたくなると好評を博している。 週刊漫画誌「モーニング」(講談社発行)で1985年から連載している人気シリーズで、2022年9月現在、単行本は162巻。

この記事のライター

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