チャーライは大満足! でも……
おっと、ここで「チャーライ」が運ばれた。チャーハンにフワフワ&トロトロの玉子が覆い被さっている。「餡」がかかっていたら、天津チャーハンになるが、その様は中華風のオムライスといったところか。チャーハン好きにはソソられるビジュアルであるのは間違いない。
レンゲで玉子を破って、中のチャーハンをチェックしてみる。具材はチャーシューとネギ。チャーシューライスというだけに細かく刻んだチャーシューがたっぷり入っている。これは旨そうだ! チャーハンと玉子をバランス良くレンゲにのせて、いただきます!
うん、チャーシューの旨みがしっかりときいている。それを玉子に包むことでまろやかな味わいに仕上がっている。こりゃ旨い!
堪能していたら、らーめんが目の前に。チャーシューとネギのシンプルなとんこつらーめんだ。ミニなので麺の量は1人前の半分、つまり半玉くらい。とんこつの旨みが凝縮されたスープは後を引く。麺もよく絡んでおいしい!
ここで卓上のわさび入りチャーライたれで味変をしてみよう。まずはスプーン1杯分のタレをかけて食べてみたが、いろんな味が混ざり合ってイマイチよくわからない。
そこで、やや多めにかけてみた。おっ、わさび醤油的な味をイメージしていたが、もっと爽やか。チャーシューの旨みとわさびのさっぱりとした味が相まってメチャクチャ旨い!
あえてひとつだけ苦言を呈すると、チャーライのインパクトがあまりにも強すぎて、らーめんの存在が霞んでしまっている。交互に食べても相乗効果は生まれず、チャーライが勝ってしまうのだ。
チャーハン好きの人からすれば、チャーライのような“のせ系チャーハン”は邪道と思うかもしれない。その言い分も理解できるが、チャーシューとネギ、玉子のシンプルなチャーハンよりも、“のせ系”の方が味にバリエーションがつけやすいのは間違いないだろう。
筆者としては、旨ければ何でもアリだと思っている。ただ、チャーハンもラーメンも両方がメインであるべき。チャーラーは単なるセットではなく、ひとつの料理なのである。
取材・撮影/永谷正樹