プチ旅気分で埼玉うどんを楽しむ
池袋から高崎線快速に乗って約1時間。日本一暑い街(?)で有名な熊谷駅に降り立った。「なんだ、意外と近いし、都会なんですね」と編集・戎。“意外と”ってどういうことよ?
そんな中から出合ったのが『こんこ屋』。埼玉では定番の「武蔵野うどん」なのだが、麺には何とも言えない香ばしさがある。しかもツユも魚介豚骨のつけ麺風や、まぜそば風のメニューもあったりして、武蔵野うどんとしての実力が十分な上に、その進化もひしひしと感じさせてもらった。
『手打ちうどん こんこ屋』熊谷まぜうどん 750円
この“武蔵野”以外にも、埼玉にはご当地うどんがわんさかあって、その数は細かく分類すると20種類以上とも。多くが街おこし的に開発されたもので、熊谷から東京方面へ少し戻った鴻巣は「川幅うどん」だ。
『めん工房 久良一(くらいち)』川幅みそ煮込みうどん 1000円
いちばん最初にこのうどんを始めた店が『久良一(くらいち)』。麺というか“面”のような幅広のうどんは、ピロピロとした口当たりがクセになる。
鴻巣の隣が北本。市が推しているのが「北本トマトカレー」。レトルトも販売されていて、埼玉では割とメジャーなご当地グルメなのだ。『水織(みお)りうどん』では、それをうどんにぶっかけた「トマトカレーうどん」も食べられる。
『水織(みおり)うどん』合いがけ北本トマトカレー 730円
以上3軒はすべて高崎線。打って変わって東武東上線が走る志木市で、昨年誕生したニューカマーが「舟運(しゅううん)いろはうどん」。その取り組みに、市内で人気の武蔵野うどん店『和(かず)』も賛同し、新メニューとして打ち出した。
旦那さんが打つ、太く力強いうどんも見事ながら、女将さんが五味五色を意識して考案したつけ汁も絶品だ。地域振興の部分は置いといても、どの店もうどん自体のクオリティがとにかく高い。すぐに行ける“東のうどん県”埼玉をプチ旅気分で食べ歩いてみては?
撮影/小島昇、取材/菜々山いく子
※2022年12月号発売時点の情報です。
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