沿道で声援を送ってくれる佐渡の人々にパワーをもらう
サン、ニー、イチ、スタート! スタートグリッドに横4台縦2台くらいの単位で順に並び、6時27分過ぎ、軽快なアナウンスの声でついにスタートを切った。自転車ハンドル部分につけたゼッケンナンバーにはICチップが仕込まれているので、ここからゴールまでポイントポイントの通過はトレースされる。
スタートからしばらくはフラットな海沿いの道だ。シフトアップしてスピードに乗り、抜けのいい風景の中を調子を確かめながら疾走する。気持ちが昂っているのでついついオーバースピードになりそうだがまだまだ先は長い。坂道に入る前に距離を稼いでおきたい気もするが、ここは気持ちいい程度のスピードで……。
朝早いにもかかわらず、沿道にはそこここに地元の人たちが待っていて手を振ったり、声援を送ってくれる。それが素直にうれしい。最初だけでなくてそれは先々でも続くのだが、この声援は本当に励まされ、「ようし頑張っちゃろ!」とパワーになるのだ。
19㎞地点、最初のエイドステーションへ
軽いアップダウンを繰り返しながら海岸線の道を走る。海岸線が徐々に表情を変えていくのが楽しく、時折目にする奇岩にも目を奪われる。ほどよく体も温まり、1時間ほど走ったところで到着したのが最初のAS(エイドステーション)、スタートから19㎞地点の相川ASだ。
佐渡ロングライドでは途中数10㎞おきにステーションが設置されていて、実はこれがけっこう楽しみだ。ステーションは「とりあえずここまで走りましたよ」という目安でもあり、休憩ポイントでもあるわけだが、それぞれのASで地元らしい補給食で迎えてもらえるからだ。相川ASであれば名物の蕎麦。ひとっ走りしたあとの朝蕎麦が旨い。
ほかにもオニオンスープやおかゆなども用意され、ありがたや。ひと息ついたら気合も新たにまた走り出すのだ。