【余市(よいち)】
上質なウイスキーやワインが生まれ、宇宙を身近に感じる町
例えば小樽から3駅の余市。朝ドラ「マッサン」の舞台ともなったニッカウヰスキー余市蒸溜所でも知られる町だ。駅の目の前に蒸溜所の正門があり、コロナ禍でしばらく見学できなかった工場見学も予約制で再開された。ガイドさんに導かれ、製造工場や旧竹鶴邸を見学するのだが、昔ながらの石炭直火蒸溜の作業風景は迫力で、雪に囲まれた風景も壮観だ。奥にある売店やレストラン、ミュージアムの展示は予約なしでも行けるが、マッサンがウイスキーづくりに打ち込んだ時代そのものの風景を体感できるのは今だからこそ。人数が限定されているので、広大な空間をほぼ貸し切りだ。しかも工場見学は無料で試飲付き。ぜひサイトで申し込んでほしい。
余市町、仁木町はワイナリーでも知られる地域。ドメーヌタカヒコ、OcciGabiワイナリーなど20件近くのワイナリーが集まり、駅前には地元のワインや名産を味わえる週末ワインバーY‘n(ワイン)なども。余市フルーツリキュール醸造所で品種の違うりんごや葡萄のリキュールをそれぞれ比べてみるのも楽しい。駅前ロータリー沿いにワインを楽しむためのレストラン&ホテルLOOPがオープンするなど、洗練された施設も増えている。
そして実は余市は宇宙の町でもある。宇宙飛行士の毛利衛さんの出身地でもあり、ゆかりの余市宇宙記念館スペース童夢などの施設も。毛利さんのご両親が銭湯を営業していたことから、余市川を渡った先には「宇宙の湯 余市川温泉」なる温浴施設があり、日替わりでウイスキー、ワイン、りんごなどのご当地湯に入れる。