比較的安く、栄養計算もされており、さらに眺望抜群なところまで。それが役所ご飯。そこで23区を中心に都内の役所のご飯を、価格、味、眺望と3つの点でチェック。『おとなの週末』的ベスト10を発表です！ 【第1位】足立区役所『食…
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比較的安く、栄養計算もされており、さらに眺望抜群なところまで。それが役所ご飯。そこで23区を中心に都内の役所のご飯を、価格、味、眺望と3つの点でチェック。『おとなの週末』的ベスト10を発表です！
【第1位】足立区役所『食堂ソラノシタ』 ＠梅島
多彩な和食からスイーツまで 旬を味わい尽くす
色とりどりの小皿の料理やお刺身3種盛りなど、盛りだくさんの豆皿定食が一番人気だ。このコスパ抜群の内容を提供できるのは、足立区内で16年もの間さまざまな飲食店を展開している会社が運営しており、八百屋や鮮魚店も営んでいるからだとか。味噌汁の濃厚な旨みに驚くと、サバ節やカツオ節などそれぞれの分量や入れるタイミングなどを調整しながらダシをとっているという。フルーツの使い方が贅沢な自家製タルトも見逃せない。14階という高層階からの眺めも素晴らしく、特にランチは混み合うので予約が確実。
本日の豆皿定食 1320円
［住所］東京都足立区中央本町1-17-1 足立区役所本庁南館14階
［電話］03-5845-9013
［営業時間］11時～21時（20時LO）
［休日］偶数月の第2土・日
［交通］東武スカイツリーライン梅島駅から徒歩10分
【第2位】武蔵野市役所『さくらごはん』『カフェ・ル・ブレ』 ＠三鷹
ファンの多い武蔵野うどんとカフェが魅力
ワークセンターけやき（社会福祉法人武蔵野）が運営。日替わりで1種類ずつ揃う定食、丼、カレーは、サバ竜田丼やレッドシュリンプカレーなど、定番とはひと味違う料理が揃う。このほか外せないのが、武蔵野市産の小麦を使った武蔵野肉汁うどん。全粒粉のもっちりとしたコシのある麺に肉汁がしっかりと絡む。眼下の公園や通り沿いの桜が咲き誇る眺めも抜群で、花見スポットの穴場として知られる。隣にカフェがあり、ドリアやキッシュなど手軽なランチメニューのほか、手作りケーキや焼き菓子でティータイムも楽しめる。
『さくらごはん』武蔵野肉汁うどん 650円
［住所］東京都武蔵野市緑町2-2-28 武蔵野市役所8階
［電話］0422-56-8191（さくらごはん）／0422-54-5096（カフェ・ル・ブレ）
［営業時間］11時～13時半（さくらごはん） 11時〜14時LO（カフェ・ル・ブレ）
［休日］土・日・祝、閉庁日
［交通］JR中央線ほか三鷹駅から北裏・武蔵関駅・田無橋場行きバスで武蔵野市役所前下車、徒歩1分
【第3位】千代田区役所『Dining九段』『カフェ＆バー「桜日和」』 ＠九段下
至れり尽くせりのサービスが満載で使い勝手抜群！
2021年のリニューアルでメニューが一新。カレーは具だくさん、カツカレー、大豆ミートのキーマカレーと3種類。近隣の大妻女子大学とのコラボでオリジナル天丼も登場。お濠からヒントを得た卵あんが天丼のタレと合わさってやさしい味わい。朝食セット250円や夕食セット630円も好評だ。2022年10月からは隣接のカフェ＆バー「桜日和」でちょいのみセットがスタート。地元の酒屋おすすめ日本酒やクラフトジンなどお酒のラインナップも魅力的。終日フリースペースとして開放されているため、知っておくと重宝しそう。
『Dining九段』大妻女子大学共同開発オリジナルメニュー 江戸城兜天丼 600円
［住所］東京都千代田区九段南1-2-1 千代田区役所本庁舎10階
［電話］03-3264-2111（代表）
［営業時間］8時～20時（朝8時～11時、昼11時～14時半、夜17時〜20時 ※LOは各営業終了30分前）、カフェ＆バー「桜日和」はカフェ12時～15時、バー17時〜20時
［休日］土・日・祝、年末年始
［交通］地下鉄東西線ほか九段下駅6番出口から徒歩5分
【第4位】練馬区役所『練馬展望レストラン』 ＠練馬
地上約80ｍから東京を見渡せる絶景スポット
最上階の20階に位置し、東京を一望できるパノラマビューは圧巻。ロイヤルグループが運営しており、安定したおいしさのハンバーグやオムライスなどの洋食が楽しめる。ステーキや海鮮ちらしなどもあり、区役所の中ということを忘れてしまうほど。実際に味わえばレベルの高さを実感する。なかでも、一度食べると次回も頼む人が多いという奥出雲和牛は、脂の少ない赤身肉なのに柔らかくジューシーで、噛むほどに旨みが広がる。満喫するなら、黒毛和牛お楽しみコース5980円を。土・日曜は窓際狙いが多いので、事前予約がおすすめだ。
奥出雲和牛網焼き＆漬けマグロ膳 2980円
［住所］東京都練馬区豊玉北6-12-1 練馬区役所20階
［電話］03-3948-3315
［営業時間］11時半～21時（20時LO）
［休日］第4日
［交通］西武池袋線ほか練馬駅北口から徒歩6分
【第5位】葛飾区役所『かつしかの元気食堂』 ＠京成立石
バランスのとれた健康によいメニュー作り
葛飾区全体で取り組む健康的な食のサービス「かつしかの元気食堂」の代表となる店舗がこちら。野菜をたくさん食べたい！という人向けに考えられた「野菜たっぷりメニュー」は、1食で野菜が200gも！主食以外で400 ～ 500kcal、食塩3.3g以下、野菜120g以上というルールで作られた「元気がでるメニュー」の定食も人気だ。テーブルには食材の栄養のことやおすすめレシピを紹介した「かつしか知っ得メモ」が掲示されていたり、コーヒーのミルクや砂糖にもカロリー表示があったり、ここに通えば健康への関心が高まりそう。
野菜たっぷりメニュー 550円
［住所］東京都葛飾区立石5-13-1 葛飾区総合庁舎1階
［電話］03-3695-1111（代表）
［営業時間］8時15分～15時45分LO ※ランチ11時～14時
［休日］土・日・祝
［交通］京成電鉄京成立石駅北１出口から徒歩7分
【第6位】港区役所『港区役所』 ＠大門
東京タワーと増上寺が目の前！
最上階にある絶好のロケーション。野菜が120g以上入ったヘルシーのほか、日替わりの定食と弁当、ラーメンやカレーなど定番メニューが揃う。単品の組み合わせもOK。野菜がごろごろ入った大門カレーも人気。
ヘルシーA定食 680円
［住所］東京都港区芝公園1-5-25 港区役所11階
［営業時間］7時45分～8時45分、11時～14時
［休日］土・日・祝、年末年始
［交通］地下鉄大江戸線ほか大門駅A6出口から徒歩5分
【第7位】台東区役所『チカショク さくら』 ＠上野
かわいいだけじゃなくてヘルシー
多くの人のお目当ては、1日限定10食のパンダカレー。大豆ミートを使ったヴィーガンメニューで、ほどよいスパイスがじわじわ広がる。麺のつなぎに卵を使わない植物性100％のかき揚げうどん460円もある。
双子のベジパンダカレー 580円
［住所］東京都台東区東上野4-5-6 台東区役所地下1階
［営業時間］11時～15時
［休日］土・日・祝、年末年始
［交通］JR山手線ほか上野駅正面玄関口から徒歩5分
【第8位】目黒区役所『区役所レストラン』 ＠中目黒
ちょい豪華＆家庭的なカレーに大満足
本館の奥にあり眺望は残念ながら味は◎。特に気に入ったのがカツカレー。野菜がゴロゴロ入った家庭的なカレーに、からり揚げたてひと口カツが3個も鎮座という豪華さ。ランチ3種に麺類も揃い、週1で通ってもいい。
カツカレー 590円
［住所］東京都目黒区上目黒2-19-15 総合庁舎本館1階
［営業時間］11時～14時
［休日］土・日・祝、年末年始、目黒区役所の閉庁日
［交通］地下鉄日比谷線ほか中目黒駅南改札から徒歩5分
【第9位】渋谷区役所『渋谷ハチ公そば』 ＠渋谷
開放的な空間で十割を啜る
店は庁舎1階なので眺望は残念ながら、日差しが入る心地よい空間。十割蕎麦に加えて天丼、カツ丼といったご飯ものも用意。写真の蕎麦はほどよい辛さでクセになる味だ。カフェもあり、パンなどの販売も行われている。
うま辛肉南蛮そば 940円
［住所］東京都渋谷区宇田川町1-1
［営業時間］11時～14時
［休日］土・日・祝、年末年始、渋谷区役所の閉庁日
［交通］JR山手線ほか渋谷駅ハチ公口から徒歩6分
【第10位】文京区役所『職員食堂』 ＠後楽園
少ない品数を抜群の眺望がカバー
メニューは日替わりのヘルシー、バリュー、ライスフードという3種に麺類と決して多くはない。庁舎13階にあり、東京ドームや後楽園ゆうえんちのジェットコースターが一望できるからか、子ども連れで訪れる人も。
ロールキャベツ トマトソース煮（ヘルシーメニュー） 640円
［住所］東京都文京区春日1-16-21 文京シビックセンター13階
［営業時間］11時〜13時半LO（コロナ対策のため）
［休日］土・日・祝、年末年始
［交通］地下鉄南北線ほか後楽園駅5番出口から徒歩2分
【閉鎖されたところもあるが職員食堂の枠組みを超えた魅力的な食堂が増加中】
都心にある区役所の食堂は眺めがいい。たいてい高層ビルになっていて食堂は最上階にあることが多いのだ（一部は地下や1階も）。港区は東京タワーが目の前だし、千代田区や武蔵野市などは桜が一望できたりする絶好のロケーション！一般の業者が高層階で飲食店をやろうとしたら、賃貸料も半端ないし、メニューも低価格で提供することなんて不可能に違いない。
実際、ここ数年で閉鎖された食堂もちらほら。江戸川区、世田谷区、大田区、中央区のほか、23区外だと立川市、国立市も食堂が閉鎖されている。千代田区の担当者も、「職員や区役所のお客様が利用しやすいようにできるだけ低価格に抑えたいですが、やはりそれだけですとかなり厳しいのが現状です」と話す。だからこそ、地域の人にもっと利用してもらおうと工夫を凝らすところが増えている。
武蔵野市は天然酵母や国産小麦の自家製パン、千代田区はちょいのみセットが好評だ。練馬区は本格的な洋食のコース料理があり、入籍後の記念ディナーに訪れるカップルもいるとか。葛飾区は昔ながらの職員食堂の雰囲気だが、健康づくりに特化したメニュー構成がおもしろい。
物価の高騰でじわじわ値上がりはしているが、500～600円前後で栄養バランスのとれた定食を食べられるのはなかなか貴重だ。役所の食堂は、何か用事があったときに立ち寄るものと思っていたけど、それだけだともったいない。これ以上閉鎖されることがないように、ぜひどんどん利用したい。
撮影／竹崎恵子、取材／井島加恵
※2023年4月号発売時点の情報です。
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