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お笑いコンビ「ティモンディ」前田裕太さんの、「目指せ、理想の大人」をメインテーマに掲げた連載コラム。30代に突入した前田さんが「大人」を目指して過ごす日々を、食・趣味・仕事など様々な視点で綴ってくださいます。連載は、第1・3木曜日に更新です。「(理想の)大人ってなんだろう?」を一緒に考えながら、前田さんの成長を見守りましょう!
今回は「音楽」編。コロナ禍もあり、音楽やお笑い、スポーツ観戦など、様々なものを家にいながら楽しむ手段が増えましたよね。それでも、「ライブだからこそ」の良さがあるということを、身をもって体感したお話です。
そして、次回からはいよいよこの連載がリニューアル!皆様からのお悩みに、びしばし答えていきますよ~

“ライブ”でしか得られない栄養

私はライブが好きだ。

お笑いや音楽などのジャンルは問わず、生ならではの臨場感に高揚する感じが堪らない。

肉にはタンパク質があり、野菜には食物繊維があるように、ライブでしか得ることができない栄養というのが存在するのだ。

このライブでしか得られない栄養というのは、ビタミンと同様に自分の体内では生成することができないため、外から摂取する必要がある。

目と耳で心の肥やしとなる栄養を摂取するのだ。

だから、栄養失調になる前に、北は北海道、南は沖縄まで全国津々浦々で開催しているライブに訪れる。

この栄養というのが、心の油分といえようか、摂取すると精神にテカテカと艶が出るのだ。

その艶は、仕事への活力になって、次の日からまた頑張れる。

テレビやネットを活用すれば映像でも同じようなものを見ることができる。

当然、それはそれで充分に心の栄養が取れるのだけれど、例えば同じ曲、同じネタだとしても映像で見る時とライブで見る時とでは、得られる栄養は全く異なるのである。

同じ食べ物でも、Uber Eatsで家で食べるより、その店に行って、調理する工程を目の前で見た方がより美味しく感じるのだけれど、それと同じ原理なのかもしれない。

先日も、何かと心が荒むような日々の中、このままでは何かが破裂してしまうかもしれない、まずいと思って、音楽ライブに行くことにした。

好きなバンドがライブをするので、仕事終わりにその足で会場に向かう。

普段は仕事前だろうが後だろうが関係なく重い足取りも、人間単純なもので、羽が生えたように軽い。

きっと日常的に歩いているとあれこれ反省や課題を考えてしまうからどんどん足が重くなっていくのだけれど、その時はライブに行きたいという一心でいたからだろう、そのまま海を越えてユーラシア大陸に上陸できるのでは、と空を飛べそうなくらい身も心も軽くなった。

音楽ライブの会場というのは、本当に広い。

先日訪れたZeppHanedaはお客さんを3000人ほど入れることができる大きい会場だ。

お笑いライブをやるライブハウスは、音楽に比べると本当に狭い。

私の所属しているグレープカンパニーという事務所が毎月行う事務所ライブの会場なんて100人も入らないキャパシティだ。

新宿にはそれよりももっと少ない人数しか入れないお笑いライブの会場だって幾つもあるし。

もちろん、吉本興業さんの持っている「ルミネ・ザ・よしもと」のような500席近くある会場もあったりするけれど、それは比較的大きめな会場に分類される。

如何に音楽ライブの会場が多いか、分かってもらえただろうか。

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好きなバンドのライブで号泣...
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