オールド・ヴィンテージ。そして日本のウイスキーとのコラボ
せっかくなのでオールド・ヴィンテージを一杯。さらにここにしかないちょっとユニークな美酒もいただいてみた。
オールド・ヴィンテージとして選んだのは、バーベイトの2005年マルヴァジア(880円)だ。誕生から18年の時を経たマデイラの液体は少しくすんだようにも見える黄金色だ。鼻先をかすめるアロマはなんとも複雑。口に含むとスーッときれいに甘い。塩カカオのビーン・トウ・バー・チョコレートと合わせてみたのだが、シャリっとした食感、ワインの酸味も生きて、う~ん、最高!
そして最後がこちらの2本。バーベイトのマデイラワイン「ブアル コリェイタ2002」と、嘉之助蒸溜所の「KANOSUKE シングルモルト マデイラワイン・カスクフィニッシュ」(セットで3300円)だ。
2002年収穫のマデイラワイン(前者)を熟成させた樽を、ボトリング後に日本に送り、熟成の最後のフィニッシュ11ヶ月にその樽を使ったのが後者のジャパニーズ・シングルモルト。同じ樽を使った兄弟のようなマデイラとシングルモルトっていうわけだ。
それぞれの香りを楽しんだあとに、マデイラ、ウイスキー、マデイラと飲む。不思議なことに、それによってよりマデイラの香りや繊細な味わいが増幅されて感じられてくるようでもあり……。ストーリー込みで楽しめる、なかなかに印象深いチャレンジだった。
きっとまだまだマデイラの扉のほんの入り口。数々のボトルが並び、興味は尽きない。まずは一歩、あなたも扉を開けに来てみてはどうだろう。
■『マデイラ エントラーダ Madeira Entrada』
[住所]東京都中央区銀座6-5-16
[電話番号]03-6264-6602
[営業時間]17時〜23時(22時半LO)
[休み]日・祝、第4土
取材・撮影/池田一郎