『おとなの週末』銭湯担当が考える入浴マナーと湯上りの楽しみ方

『おとなの週末』銭湯担当が考える入浴マナーと湯上りの楽しみ方

『おとなの週末』銭湯担当が考える入浴マナーと湯上りの楽しみ方

2023年5月15日に発売された『おとなの週末』6月号は、銭湯や日帰り温泉、サウナに、そのあと立ち寄りたいちょいと一杯を楽しめる店まで紹介する「湯とメシ」を大特集。誌面では語れなかった銭湯の入浴マナーや湯上りの楽しみ方を「おとなの週末Web」限定で公開します!

銭湯巡りの担当はライター本郷(以下、本)&肥田木(以下、肥)と編集武内(以下、武)。昭和風情に癒されたり、湯の個性を堪能したり、日本の伝統文化を満喫した日々。入浴マナーや湯上りのプハッの楽しみ方、はたまた銭湯の未来まで、いい湯だな♪ と語ります。

銭湯はいい! だからこそ守りたいあれこれ

「結論から言わせてください。銭湯はいい! 熱い湯に『ハァァ』と浸かり、体がじんわりしてきたところで全身をゴシゴシと本格洗い、また湯に浸かり、水シャワー、そして浴槽脇でぼんやりしてから出る。いいですなあ(恍惚)」

「そうなのです、銭湯はいい! 都内均一料金500円は必需品と思うと高いかもしれないけど娯楽としては安い! ペンキ絵やタイル画を眺めながら大きな湯船に浸かるのはホント疲れが取れる。大抵のクヨクヨは吹き飛びます」

東京・沼袋にある『一の湯』。富士山に三羽の鶴が力強く羽ばたくタイル画が、目を楽しませてくれる

「ふたりとも銭湯談義だけに最初からアツいね(笑)。私も今回は見事にハマった。家のお風呂とも観光地の温泉ともまた違う独特の魅力があるよね。

大らかな富士山のペンキ絵だったり、昭和の風情だったり。地域のコミュニティの場でもあって。文字通り裸の付き合いだからかな、日頃抱えている悩みや肩書、あれやこれ、重い鎧を外して素の自分でいられる場でもあるのかもね」

「そんなご近所トークが聞けるのも楽しかった。『家にお風呂はあるけどひとりだから何かあったら怖いし、顔馴染の人と話したいから来る』というおばあちゃんも」

東京・滝野川の『稲荷湯』にある、昔懐かしいお釜型ドライヤー

「広い脱衣所に庭があったり池に鯉が泳いでいたり、昭和のマッサージ椅子があったりするのもいいよね。

でもさ、大きな全身鏡もあるじゃない? 家でお風呂に入る時に見ないようにしてた自分の裸をうっかり見る羽目になって。その姿に震えた(笑)。今回は飲食店調査が少なかったから痩せるかと期待してたのに、湯上りに喉カラカラで飲むビールとつまみが最高過ぎて逆に太ったんだもん」

「ちょっとちょっと、湯上がりに即アルコールは体に悪いですよ! やはり水を一杯飲んで少し休むというのは、その後にお酒を飲むなら守ってもらいたい。僕は湯上がりのコーヒー牛乳が他に変えがたい快楽♪」

「ふふふ肥田木さん、私も湯上りはビール派ですけど水もしっかり飲みますよ(笑)。私、どこかでお酒を飲むことになったら、近くに銭湯がないか探すんです。今回改めて思いましたが、ゆっくり温まって水も飲んで(笑)、その後に飲むビールはホントおいしい。未体験の方は試してほしい」

サウナブームの今こそ考えよう、銭湯の未来

「最近はサウナブームもあって銭湯にも若い人が増えた気が。湯船に浸かる前に体を洗い流す、体を洗う際は泡を飛ばさない&湯を撒き散らさないなどのマナーも大切。守ってほしいですね」

「へえ、アナタ脳ミソ小学生だから全部その逆をやってんじゃないかと心配してたんだけど、ちゃんと守れていたんだね(笑)」

「もちろん最小限のマナーは守らなければならないと思いますが、後は寛げばいいだけ。ひるまず若い世代にも入ってほしい!」

「昭和の最盛期は都内に2600軒ほどあった銭湯も、今は減って500軒を切ったとか。さらに物価高騰などで経営も大変らしいけど、取材で話を聞いていると銭湯文化を守るために奮闘している店主も多かったね。浴場を貸しスタジオにして若者にPRしたり

東京・桜台の『久松湯』。浴場では、日没から閉店までの間に光の演出が数回ある。時間は日によって変わる。パターンは4種類

「消えていく銭湯もありますが、やる気のあるところは活気付いています。今回取材したご主人も『銭湯には新しい時代がきている』とおっしゃってました。若いスタッフがアイデアを出して運営する会社形態もあったり、世襲にこだわらず、やる気のある人や企業が経営を引き継げば銭湯業界はもっと盛り上がるのではと思います」

「新しい銭湯はきれいな施設の良さがあり、古い銭湯には歴史や人情あり。どちらも魅力です」

最近は軟水化している湯も多く、種類も炭酸湯や天然温泉など多彩です。やっぱり……」

3人「銭湯はいい

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