風呂上がりに冷たい牛乳をゴクゴク……。
日本では「風呂上がりの牛乳」は定番です。銭湯の冷蔵庫には必ずといっていいほど牛乳やコーヒー牛乳、イチゴ牛乳が入っています。
でも、「牛乳入りのカフェラテは消化が悪いからイタリア人も朝しか飲まない」といった話も聞きます。もし、これが真実なら「風呂上がりの牛乳」はとんでもない間違いということに……。
本当のところ、どっちが正解? ケースごとにチェックしてみましょう。
文/藤岡操(フードコーディネーター・栄養士)、メイン写真/chi-Stock.Adobe.com
【ケース1】就寝まで2~3時間…「風呂上がりの牛乳」は?
■答え:GOOD!
就寝まで2~3時間以上あるなら、夕食前でも夕食後でもお風呂上がりに牛乳を飲んでもOK。眠るころまでに消化が終わるので、内臓への負担も心配ありません。
たとえば、仕事終わりに筋トレや趣味のスポーツに励んだなら、牛乳をコップ1杯ほど飲むことで、筋肉の材料になるタンパク質や運動によって失われた水分、カルシウムなどを効率よく補給できます。部活や習い事帰りの子どもの栄養補給にもぴったり!
夕食後、お風呂に入って牛乳を飲む場合も同様。就寝まで2~3時間以上あり、満腹でなければ飲んでもOK。特に夏の暑さで食欲が落ちて少食になっているなら、「風呂上がりの牛乳」は◎! 不足しがちな栄養補助に役立ちます。
【ケース2】お腹いっぱい!眠る直前…「風呂上がりの牛乳」は?
■答え:NG!
21時以降に夕食をお腹いっぱい食べ、お風呂に入って牛乳をがぶ飲みして、即就寝……。というのは、カラダにとって大きな負担。
牛乳にはタンパク質だけでなく脂質も含まれており、コップ1杯200mlのカロリーはおにぎり1個分と同程度。夕食で充分な栄養補給ができているなら、それ以上はカロリーオーバー! 体脂肪増加の原因になります。
おまけに、消化のために寝ている間も内臓が働き続けることになり、眠ったはずなのに翌朝どんより疲れている…なんてことに。まずは、「牛乳1杯おにぎり1個」と心得ましょう。