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海が見える花の寺『如意寺』へ

久美浜湾の周囲を巡ると湾に面したお寺があります。関西花の寺二十五カ所霊場の第七番札所で、海の見える寺としても知られる『宝珠山・如意寺』です。毎年4月上旬に1万株の自生ミツバツツジが境内と山肌をピンクに染める姿が有名ですが、境内には200種余りの草花が植えられておりいつ訪れても可憐な花々が迎えてくれます。

『如意寺』の開基は奈良時代。天平年間(729~749年)から1300年続く古刹で鎌倉時代には伏見天皇が深く帰依したと伝わる。
春は桜、ミツバツツジやニリンソウ、夏はサルスベリや京鹿子にトウテイラン、秋は山リンドウ、白萩に紅葉、冬はツバキと一年中楽しめる。
久美浜湾の目の前にある仁王門をくぐって、振り返るとこんな景色。湾と通りはあまり高低差がないため水面スレスレに見える独特の景色だ。
境内にある閼伽井(あかい)の水は目にご利益があると伝わる名水。この辺りは地下水も豊か。

十一面観世音菩薩を祀った本堂や不動堂、六角堂を抜けて境内の裏手に行くと四季の山野草を植えた「珠山千年石の庭」が現れます。

「庭の草花の多くは境内周囲の山に自生する山野草を移植したものです。土も合うようで元気に花を咲かせてくれていますね」と語るのは、草花が大好きで「花説法」も評判の住職・友松祐也さん。

石畳を整備し四季の山野草を植えた回遊式庭園「珠山千年石の庭」。見晴らしのいいミツバツツジの自生林へもここから上ることができる。
山シャクヤク、シラネアオイ、イチゲ、ユキモチ草、ウラシマ草、一人静など、町中では見かけることもない山野草がのびのびと葉を広げる。

草花の脇には小さく名札が付けられており、朝ドラの植物博士じゃなくても花の名前は一目瞭然。ちょっと見学のつもりがじっくり見入ってしまう、植物園のような見ごたえのある緑豊かなお寺です。

……後編へ続く。

豪商 稲葉本家

住所/京都府京丹後市久美浜町3102
電話/0772-82-2356
営業時間/9:00~16:00  
休館日/水曜

宝珠山 如意寺

住所/京都府京丹後市久美浜町1845
電話/0772-82-0163

編集/エディトリアルストア
取材・執筆/渡辺美帆、成田孝男
写真/児玉晴希

※情報は令和5年5月28日現在のものです。

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おとなの週末Web編集部
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