1日に使われる量は1億粒! あずきへの飽くなきこだわり
続いては「あずきバー」の主役となる、あずきのお話。井村屋全体で1日に使われるあずきは、およそ1億粒にものぼるのだそう。「BOXあずきバー」の場合、1本あたりに約100粒のあずきが入っている。
何気なくいただいているあずきだが、豆なので当然ながら農産物だ。だから出来不出来はもちろん、大きさや形だけでなく、硬さなども個体差がある。
品質を一定に保つため、割れたものやゴミなどが混入していないかを入念に調べ、大きさ・形・色が揃うように自社で独自に選別を行っている。
「炊き上げた時に食感の差が出ないよう、サイズの均一なものを使うことを最も心がけています」(三浦さん)
選別で弾かれたあずきは約2%になるそうだが、それらはこし餡にするなど、無駄なくきっちり使われている。
あずきは食物繊維と糖質を主体に構成されており、脂質をほとんど含まない。ビタミンB群や鉄、カリウムといったミネラル、さらにサポニンやポリフェノールなど栄養がバランスよく含まれている。
そのため、便秘解消やアンチエイジング、貧血予防、高血圧予防など、さまざまな健康効果が期待できるという。
おいしく食べて体にもいいなんて最高じゃないか、「あずきバー」。
毎日の生活に取り入れてほしいとの思いなのだろう。井村屋のホームページを見ると「あずきバー」アレンジレシピなるものが多数載っている。一時ネットで話題になった「あずきバーぜんざい」をはじめ、驚いたのは「あずきバー五目ごはん」や「あずきバーで肉じゃが」なるものを発見!
要するに、砂糖の代わりに「あずきバー」を使うということらしいのだが、これはちょっと試してみたい。三浦さんにおすすめのレシピを聞くと「でもそのまま食べるのが一番おいしいんですよね」と笑う。
ちなみに近年、日本の食べ物や食文化が世界でウケているが、「『あずきバー』もアメリカや香港、中国、台湾など世界19カ国で輸出・販売されており、年々販路は広がっています」と三浦さん。
またマレーシアでは、完全ローカライズ化された「IMURAYA AZUKI BAR」の現地生産が行われている。ハラール認証されており、日本の商品に比べるとさらに甘さ控えめなのだそう。
世界に広がる「あずきバー」。その様を想像しただけでワクワクする。