前泊先の小樽で地元のソウルフードを食す
実は今回の旅で初めて知ったのだが、小樽には戦後間もなくあんかけ焼そばが登場し、繁華街で買い物した後に家族で食べるメニューとして普及していった、いわばソウルフードだとか。小樽で“焼そば”と言えば、ソース味のそれではなく、このあんかけ焼そばを指すのだそう。
市内には約80軒もの提供店があり、飛び込んだのが地元で人気の『中華食堂 桂苑』。
早速お願いすると、店員さんが「めん!」と厨房に注文を通すあたり、看板メニューだということがうかがえる。
間もなくやってきたのがこちら。具沢山な餡で麺が見えないほど覆われていいて、中から引き出してみれば、所々に強めの焼き色をまとった姿。これも小樽のあんかけ焼そばの特徴なんだとか。
トロミの強い餡と共に口へと運べば、鼻腔を抜けるたまらぬ香ばしさ。麺はカリッと焼かれた部分とモチっとした部分との食感のコントラストも楽しめる。
ちなみに、コク深いスープに皮がトゥルントゥルンのワンタンも隠れた名品で、ビールのつまみにも最高だ。その後はレストランで小樽ワインを飲み、良い気分で水面に建物が映る幻想的な夜の運河沿いを散策。翌日に備え早めにホテルへ戻り就寝した。