オヤジは紫外線をどう予防する? 極端な言い方をすれば日光に当たらないのが一番の予防策である。そのためには、例えば肌をなるべく露出しない。長袖、それも紫外線吸収効率のいい黒色の服を着用したり、ジワジワと愛用者が増えている日…
画像ギャラリー肌、髪の毛、臭い……。歳を重ねると、身体のいろんなマイナス要因が気になってきます。今や美容は、女性だけの関心事ではなく、壮年を過ぎた50代以降の中高年男性の間でも意識する人が増えてきているようです。「おとなの週末Web」では、そんな世代を対象にした“美容企画”を連載します。第1回は、猛暑が続くこの時期に気になる「日焼け対策」です。
とても暑かった7月
昔の夏は涼しかった。なんてことをよく耳にするが、果たして本当なのか気象庁が発表した東京都の月毎の平均気温を調べてみよう。
ちょうど40年前の1983年6月の平均気温は20.5℃、7月の平均気温は23.8℃だ。一方、2023年の6月の平均気温は23.2℃、7月は28.7℃となっている。
単年だけを比べての数字なので、一時的な側面もあるだろうがゲリラ豪雨が2008年にユーキャン新語・流行語に選出されたということを踏まえても、昔に比べて夏は格段に暑くなったと言える。
紫外線にも3種類ある
日光の中でも、特に老化に関係している光線は紫外線だ。紫外線にはUV-AとUV-B、UV-Cの3種類があり、皮膚の奥深くの真皮まで到達し長年かけてシワやたるみの原因となるのはUV-Aで、UV-Bは主に日焼けの原因となる。また、UV-Cは地表に届くことがほとんどないので、肌への対策はUV-AとUV-Bの2種類の紫外線をケアすることが大切だ。
ケアを怠ると…老後に皮膚ガンの可能性が大
公益社団法人日本皮膚科学会によると、紫外線を浴び続けた肌は60〜70歳代から皮膚の表面がカサついて赤みを帯び角質が尖る「日光角化症」という皮膚ガンを発症する恐れや、それがさらに悪化すると全身にも転移する有棘細胞ガンにまで発展するする恐れがあるのだ。また、環境省が発表した資料によると、オーストラリアでは1985〜1995年にかけて有棘細胞がんは約90%増加しているなど、世界的にも皮膚ガンの危険性はどんどん高まっている。つまり、今現在、体に不調がないからといってケアを怠ると老後に皮膚ガンを患う可能性が跳ね上がるのだ。
また、肌の老化について加齢による老化の場合、皮膚は薄く柔らかく(脆く)なるのだが、紫外線を浴びた光老化の場合、紫外線に対する防御反応として皮膚は硬くゴワゴワになり色も濃くなる。つまりシワやたるみ、シミとなるのだ。例えば、紫外線の影響をあまり受けない内腿と腕を比べると違いがよくわかることだろう。
オヤジは紫外線をどう予防する?
極端な言い方をすれば日光に当たらないのが一番の予防策である。そのためには、例えば肌をなるべく露出しない。長袖、それも紫外線吸収効率のいい黒色の服を着用したり、ジワジワと愛用者が増えている日傘を使ったりといった具合に直接日光を遮断するのが最も確実だ。とはいえ、この酷暑の中で長袖は熱中症の心配があるし、日傘はやっぱり恥ずかしい。
そこで、日頃のケアとして有効なのがご存知日焼け止め。塗るだけでいいから面倒なことが嫌いという人にもおすすめだ。しかし、日焼け止めもさまざまな種類があり、どういう基準で選べばいいのかわからないという人が多いはず。
SPF値とPA値に注目、日焼け止めの選び方
そこで注目したいのがSPF値。日焼け止めのパッケージによく記載されているものの、イマイチなんのことかわからないこの数値は、Sun Protection Factorの略で、UV-Bから肌を守る指標として使われているのだ。この数値が大きいほど効果が高く、最大で50+(51以上は全てこの表記)と表記されるのだ。
一方、UV-Aを防ぐ指標はPA値。これはProtection Grade of UVAの略で、その名の通りUV-Aを防ぐ効果の指標となっている。こちらは数字ではなく「+」の数で効果を表し最大でPA++++と表記されるのだ。
「SHISEIDO メン クリアスティック UVプロテクター」(参考小売価格3080円)は、SPF値は50+でPA値もPA++++と最高性能の日焼け止め効果を発揮する酷暑の強い味方。また、スティックタイプなので液が手につくことなくサッと塗ることができ、汗で日焼け止めが流れてしまった場合でもすぐに塗り直すことができるのが特徴だ。また、こちらの商品を見ると分かる通り、大抵の日焼け止めはパッケージにSPF値とPA値の記載があるので選ぶ際に注意してみよう。
働く男は多少日焼けした肌の方がデキル感があると思って、日焼け対策を怠ると老後様々な皮膚トラブルが発生してしまう。さらに令和の酷暑はそれまでの日差しとは桁違いの紫外線量となっているので、長く健康でいたいと願うなら今日から日焼け対策を行ってみてはいかがだろうか。
文/駒場亮一
Adobe Stock(トップ画像:New Africa@Adobe Stock)
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