新幹線で呑む酒が好きだ。簡易机を引き出し、お酒とつまみを置けば、居酒屋新幹線の開店だ。車窓から眺める景色に目をやりつつ酒をぐびっ。至福の時間である……私、編集・戎はふと思う。みんなはどう飲む?そこで酒好きスタッフに、好み…
画像ギャラリー新幹線で呑む酒が好きだ。簡易机を引き出し、お酒とつまみを置けば、居酒屋新幹線の開店だ。車窓から眺める景色に目をやりつつ酒をぐびっ。至福の時間である……私、編集・戎はふと思う。みんなはどう飲む?そこで酒好きスタッフに、好みの酒とそれに合うつまみを選んでもらった。
ビール好き編集・戎セレクト
・モダンタイムスのオーダーヴィル 568ml 1178円(アンテナアメリカ)
・ベルチングビーバーのピーナッツバター ミルクスタウト 355ml 832円(アンテナアメリカ)
・『ポール・ボキューズ デリ』の希少部位トモサンカクの贅沢しっとりローストビーフパヴェ仕立て 100g 999円(大丸東京店)
・『TERAKOYA』のオリーブサンド 2個入 594円(東京ギフトパレット)
東京―新大阪間の約2時間半を考えて2本購入した。1本目はジューシーで苦みがあるヘイジーIPAをセレクト。ロング缶で度数高め、ちびちび飲める。ここは贅沢にブロックタイプで肉肉しいローストビーフを合わせたい。柑橘系の味わいのあるビールなので、ゆず風味のソースとの相性がいい。
2本目は温度帯が上がっても飲めるミルクスタウトを。コーヒーのように楽しみたいので、甘みのあるオリーブサンドといただけば、おとなのカフェタイムのはじまりだ。
※オーダヴィルの568mlは現在入荷未定。355mlの販売あり(880円)
ワイン好きライター・岡本セレクト
・『西洋銀座』のピーナッツクリームパン 291円(大丸東京店)
・『東あられ本舗』のカレー小舟 388円(大丸東京店 明治屋)
・タケダワイナリーのクリオエクストラシオン ナイアガラ 375ml 1320円(大丸東京店 和洋酒売場)
東京発の新幹線は昼間の利用が多いので、軽やかな白ワイン、それもあえての甘口にしてみた。といってもぶどうの果実のような甘さで、瑞々しい酸味があるのでべったりは甘くない。ワインありきで選んだつまみ1は、粒粒のピーナッツクリームとざらめがアクセントのおやつパン。このワインは甘いものと相性◎なのだ。
つまみ2はカレー粉が効いたおせんべい。このワイン、軽いスパイスやエスニックな味とも絶妙に合う。お好みでベトナム料理なんかもいいですよ。
※ピーナッツクリームパンは毎週火曜、12月23日〜25、31日は販売なし
スピリッツ好きライター・カーツセレクト
・クリスタルヘッド・ウォッカ社のクリスタルヘッドウォッカ 50ml 1520円(リカーズハセガワ本店)×肝臓許容本数
・『カルディコーヒーファーム』のハーブミックスピスタチオ 270円(カルディコーヒーファーム)
・『紀ノ国屋』のドイツパンサンド(3種入り) 583円(紀ノ国屋)
・真空断熱水筒(個人所有物)
その新幹線が楽しい旅の始まりなら……酒のボトルを旅の思い出にするのもいい。ってことでカナダの頭蓋骨型ボトル超プレミアムウォッカを。だが世界がこんなに紛争で苦しんでるのに、のうのうと旅を楽しんでていいのか?という自戒の念も込め、中東が原産のピスタチオをツマミつつ、いろいろ考えて飲んでは。
サンドは大食の方のために抑えで。蒸留酒は冷やしたいなら、魔法瓶に氷を詰めて持参。溶けた水は洗面所に捨てウォッカ注げばキンキンの濃厚ロックに。
日本酒好き編集・武内セレクト
・特別純米 初亀、米鶴 かっぱ 特別純米 398円〜 すべて180ml(はせがわ酒店 グランスタ東京店)
・『じゃがボルダ』のCalbee+×東京ばな奈 じゃがボルダ 鰹と昆布のうまみだし味(4袋入) 993円(じゃがボルダ)
・『じゃがボルダ』のCalbee+×東京ばな奈 じゃがボルダ 牛だしとわさび味(4袋入) 993円(じゃがボルダ)
・『サカナバッカ』のこばらちらし 980円(サカナバッカ)
改札内ですべてが揃えられる日本酒セット。車内の暖気でぬるくなることを考え、日本酒は常温でもおいしい、米感しっかりの純米や特別純米あるいは本醸造を選びたい。でもって1合瓶。好みの味をずっともいいが、いろいろ味を変えて楽しむのもオツでしょ。
つまみは東京駅限定の酒肴の味わい(?)のポテトチップスなら子供も食べられるし、食べ終えたあとの余韻でさらに酒が進む!大人な旅路にしたいなら海鮮ちらし。魚介で飲んで、締めはご飯で◎。
居酒屋気分をアゲる ほんの少しのこだわり
なぜ新幹線で飲む酒はおいしいのか。それはきっと、旅や出張による高揚感だろうか。ここでは、その気分をさらに盛り上げる飲み方をお教えしたい。
「昼飲みはもちろん、なんなら朝イチのおめざの一杯にもいける」とは、爽やかな甘口ワインを選んだ岡本さん。旅の口開けに最適だ。「日本を代表するタケダワイナリーのミニボトルを見つけちゃった」と大丸で購入した。
カーツさんセレクトのウォッカはヤエチカの『リカーズハセガワ本店』、私、戎が選んだビールは『アンテナアメリカ』と、東京駅には面白いお酒が至る所で売られている。時間があれば酒選びから楽しんでほしい。
新幹線に乗車している時間は、早くて1時間、長くて5、6時間とさまざまだろう。故郷が広島の武内は後者。それだけに長時間でもイケる日本酒セレクトとなった。
「1本(1合)を30~40分で飲むペースで考えると、1時間なら1本。2時間なら2~3本。3時間以上でも3本。飲み過ぎるとトイレの回数が増え隣客に迷惑をかけるし、一度やらかしたけど寝過ごす可能性もあるから3本まで!」。そう、新幹線飲みは他所様に迷惑をかけない程度に嗜むのが肝要だ。
今回のセレクトでは冷やか常温か問題も大きなテーマであった。
「真空断熱水筒に氷を詰めて家から持っていくと、1~2時間は氷もほとんど溶けず中もキンキン。そこにスピリッツを注ぐと、ストレートに近いロックになるからオススメ!」とカーツさん。
持参が厳しい人は、コンビニや大丸の酒売り場等で売っている氷の入ったカップを買うのもテ。
ビールでは常温で飲めるものを考え、温度帯が上がっても飲める黒ビールを選んだ。かつて、保冷バッグに数本詰めたこともあった。飲み切れなくてもあとで冷蔵庫に保存すればいいし、帰りは冷蔵・冷凍モノのお土産を入れることができて一石二鳥だ。
武内の「じゃがボルダ」は個包装なので、余ったものをお土産に配ることもできる。これぞ、居酒屋新幹線リサイクル術だ。
4人の飲み方が新幹線飲みを盛り上げる一助になりますように。
※本記事で紹介された商品は、仕入れ状況に応じて販売のない可能性があります。店頭でご確認ください。
イラスト/倉本トルル 文/岡本ジュン、カーツさとう、編集部
※2024年1月号発売時点の情報です。
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