進化を続ける、ドンキの「偏愛めし」
「みんなの75点より、誰かの120点」というコンセプトを掲げ、2023年11月にローンチされた「偏愛めし」。突き抜けまくった愛に満ちた熱量の高いラインナップで、こだわりが詰まる商品が揃う。
展示会には「偏愛めし」の開発担当者の方々もおり、発売後のユーザーの反応などを伺った。売上No.1は「あんだく溺れ天津飯」(430円)だが、金額ベースで見ると単価が高い分「欲望のままに作った厚切りロースのピラミッ丼」(646円)が1位に躍り出るのだそう。
これらの人気を脅かす存在になるかもしれない新作の「国産背脂じゅわっと牛カルビ重」(538円)を試食させていただいた。キャッチフレーズはなんと「背脂は極上のうま味調味料」。総重量は約360gで、およそ50gの牛カルビがご飯にたっぷりと敷かれ、甘辛いソースがかかっている。その上には約40gの国産背脂が鎮座。レンチンすることで温まった背脂がとろりと丼全体を包み込むようになっている。
背脂人気が再燃している昨今。とはいうものの、背脂の量を見てちょっとひるんだ私の様子をすかさずキャッチする担当者。
「こういうものを召し上がるとき、背徳感を感じて一瞬躊躇してしまうと思いますが、思い切って一歩踏み出して、このおいしさにダイブしていただきたいですね。極上のソースと魔法の調味料(背脂のこと)が奏でるハーモニーを存分に味わっていただけます」と話す。
温められた状態で頬張ると、甘辛いソースと背脂がご飯とお肉にこれでもかと絡み、そのジャンクさに思わず笑ってしまう。レモンサワーなどスッキリとした飲み物がほしくなったが、ちょっと付けられた焦げ目の風味も良く、ガツンといきたい時にぜひ楽しみたい。
もう一品、印象的だったのが「ハニマス じゃが&ウインナー」(322円)。店頭で見かけて気になっていた商品だ。蒸し上げたホクホクのじゃがいもと食べやすい大きさにカットされたウインナーに、主張の強いハニーマスタードのソースがしっかりと絡んでいる。ソースはダクダクに入っているのでつい、追いじゃが&ウインナーをしたくなってしまった。
そして白ワインかスパークリングワインを買いに走ろうかと本気で考えてしまった。
なお、このソースだけ別売りにしてもらえないかという声が上がるほど、中毒者が続出しているのだそうだ。
それから「ガチ花椒香る 3種野菜のしびれナムル」(268円)も、辛いもの好きとしては見逃せない一品。野菜はほうれん草、にんじん、もやし。花椒が本当にキチンと効いていて、香りも良いし、しっかりと痺れるナイスな味付け。個人的には野菜がもう少しシャキッとしているとリピ間違いなしだと思った。
当日にその旨を担当者にお伝えしたので、改良されているといいなぁ。
2024年1月には、とんかつと焼きそばをサンドした「カロリーハトモダチおにぎり」(322円)、3月には「塩だれまみれおにぎり」(160円)など、次なるラインナップも続々と控えている。
これからも「偏愛めし」シリーズに注目していきたい。
後編では、その他注目の冷凍食品や食べ物以外で気になったものもご紹介する。
取材·撮影/市村幸妙