林さんが語る「ラードの強いチャーハン」
「むちゃくちゃちゃんとした焼き飯。350円(という価格)を微塵も感じない」と、見た目から只者ではないことを感じ取った林さん。いつも通り香りを嗅いで恍惚の表情を浮かべ、いざ。
ひと口食べ、開口一番「美味い!」。「塩系+タレっぽさもある?」と味の推測をしつつ、「ラード多めかな。すごく食欲湧く系」と評します。
しっかりラードっぽいベースながらベタベタしていなくて、どちらかといえばパラパラ、と米粒の印象を語る林さん。ご自身は、ラード感強めのチャーハンは好きなのだろうか。
「ラードが強いチャーハンは、特に腹ペコの時に食べるとおいしいですよね。力強い感じというか。何かとセットではなくて単体で食べられたり、お酒と共に楽しむこともできるなと思うことがよくあります。
ただラードが多いだけだと食べていてしんどくなることもありますが、おいしいお店の、ラードを使ったチャーハンはどこか懐かしさもあって大好きです」
郷愁も含めて味。町中華のチャーハンを好む林さんらしい意見です。
さて、ある程度「焼き飯」を食べ進めたタイミングでおもむろにメニュー表を見た林さん。衝撃の事実を知ります。なんと、ラーメンとセットにすると100円引きになるのです。
「キッチリ作られた中華そばとチャーハンが食べられる上に100円引きになるとは……これはすごい」と絶賛。
そして、店が店なら「激安チャーハン」と大きくアピールしてもいいのに、さりげなく出していることにも好感を抱いた林さん。
最終的には、お皿の底やレンゲに描かれた店のキャラクターであるフランケンシュタインにまで愛情を抱き始めます。
最後はポスターのキャッチコピーを見て思わず「ありがとう」とつぶやくほどで、すっかりハマった様子。
「あっさりしつつがっつり。おいしいチャーハンでした」
ちなみに、このときのYoutube動画のタイトルは「ラーメンのための焼き飯なのか、焼き飯のためのラーメンなのか」とありました。林さんは食べてみて、『フラン軒』のチャーハンはどっちだったのでしょうか?
「お店にあれだけのラーメンがあるんですから、ラーメンのための焼き飯なのでしょうけど、焼き飯だけを食べた感じでは単体で食べて大満足やったので、むしろ焼き飯のためのラーメンの可能性も充分にあるなと思いました」
ラーメンは、鶏・豚・水のみで構成されたスープに濃い目のカエシで仕上げる高井田系の「中華そば」や、動物系のスープにあっさり系の塩ダレで合わせた「塩ラーメン」などを用意。
期間限定メニューでは、ショートケーキやソフトクリームをのせた味噌ラーメンを出すなど想像の斜め上をいくものも。それにチャーハンが合うかはさておき、醤油や塩に合うことは間違いないでしょう。
「コストパフォーマンスは今までで食べたチャーハンの中で最高クラスやと思います。令和になってしかもこんなに栄えた町で、この値段でこれだけの味。ラーメンも食べてもらわないとお店は大変ですよね。単品チャーハンのみの注文してしまって申し訳ない気持ちでした(笑)」
「ラーメンのための焼き飯なのか、焼き飯のためのラーメンなのか」を確認する意味でも、みなさんはぜひラーメンとセットでお楽しみください。
■『フラン軒』
[住所]大阪府大阪市中央区北久宝寺町3-5-3
[電話番号]06-7650-0078
[営業時間]11時〜22時半
[休み]無休
[交通] 地下鉄御堂筋線ほか本町駅12番出口から徒歩5分
林 健(はやし・たけし)/1978年5月17日、大阪府生まれ。お笑いコンビ・ギャロップのボケ担当。「THE SECOND~漫才トーナメント~」初代王者。テレビや舞台で活躍中。チャーハン専門チャンネル「チャーハン林」を更新中。https://youtube.com/@user-by9ey8mk4i