ふわとろの卵がチャーハンの塩気をマイルドに
では、気になるラーメンからチェックしてみよう。ミニサイズにもかかわらず、具材はチャーシューとメンマ、ワカメ、ネギ。おそらく、この内容とボリュームはフルサイズのラーメンとほぼ同じだろう。麺とスープの量だけがミニサイズなのだ。
味は町中華のシンプルな醤油ラーメン。クセもなく、とても食べやすい。スッと身体に馴染んでいくようなやさしい味わい。まるで私が小学生の頃に食べたラーメンではないか。まさか、あの『仙楽』と何か関係があるのだろうか。
ラーメンはミニとはいえ、サブではなくメインであることがわかった。では、次にチャーハンだ。レンゲでフワフワ&トロトロの卵とともにチャーハンをすくって頬張ってみる。おっ、強火で炒められたチャーハンの熱を卵が封じ込めている。卵は味付けされておらず、チャーハンの塩気をマイルドにしてくれる。
チャーハンの具材はチャーシューとハム、ネギ、卵とシンプルだが、やはり卵がイイ仕事をしている。チャーハンそのものの食感はしっとり系だが、それに卵のふわとろ感が加わるのである。こんなの、旨いに決まってるじゃないか。
何でこう、人はふわとろの卵にソソられるのだろう。ちなみにノーマルな「チャーハン」の値段は605円。「ふわ玉チャーハン」の単品は753円。卵がのるだけで148円も違う。でも、注文するなら絶対に後者だろう。
ただひとつ、惜しいと思ったのは、豆板醤の存在だ。ラーメンにもチャーハンにも加えてみたが、ただ辛くなるだけで今ひとつ味変を楽しむことができなかった。ふわとろの卵に豆板醤ではなく、チャーシューのタレなどを少量かけて甘辛く味付けすれば、よりおいしくなると思った。
いや、そんな面倒くさいことをしなくても十分に旨かったけどね。次回は「辛口海鮮チャーハン」+「ミニラーメン」(1017円)を食べてみたいと思っている。
撮影・取材/永谷正樹