チャーハンとラーメンのセット、略して“チャーラー”。愛知で親しまれるこのセットメニューを愛してやまない現地在住のライター・永谷正樹が、地元はもちろん、全国各地で出合ったチャーラーをご紹介する「ニッポン“チャーラー”の旅」。今回は少し変則的なお話。関西で人気のラーメンチェーン『ラーメン横綱』と、岡山で出合った『ラーメン大統領』について。よく似たこの2軒に迫ります。
関西人ならご存知『ラーメン横綱』
関西ではお馴染みのラーメンチェーン『ラーメン横綱』(以下、『横綱』)。筆者が20~30代の頃に愛知県内でもよく見かけるようになった。
店があるのは交通量の多い幹線道路沿いで、広々とした駐車場も完備。しかも、朝5時まで営業しているので、仕事で遅くなったときや遊びに行った帰りの〆でよく利用させてもらった。
当時は深夜1時、2時でもあの濃厚な豚骨醤油のラーメンをペロリと平らげることができたのである。50代となった今、同じことをしたら、朝目が覚めたと同時にリバースしてしまう(笑)。こってり系のラーメンが苦手なお年頃なのである。
さて、少し前になるが、仕事で岡山県津山市へ行ったとき、現場入りする前にラーメンでも食べようと思って国道181号線を車で走っていると、遠くにある黄と赤の看板が目に止まった。
看板の色使いや味変アイテムが『横綱』とまったく同じ!
『横綱』は岡山にも出店しているのかと思ったが、近づいてみると看板には『ラーメン大統領』(以下、『大統領』)とある。何じゃこりゃ!? 幹線通り沿いにあるのも黄と赤の看板も『横綱』とまったく同じ。何となく気になったので、店へ入ってみることにした。
お昼時とあって、店内は大混雑。作業服姿の客が多いのも共通項か。って、ラーメンチェーンはどこでもこんな感じか。いや、でも、私を含めて現場で働く仕事の男たちにとって濃厚な豚骨醤油ラーメンは午後からのエネルギーをチャージするためにあるのだ。勝手なイメージだけど。
案内されたカウンター席に座ると、アルバイトのお姉さんが水と籠盛りのネギを持ってきた。これは『横綱』の代名詞ともいうべき、入れ放題のネギではないか。ちなみに筆者はレンゲに山盛り3杯までと決めている。スープが冷めてしまうからね。チャーハンに入れてもシャキシャキとした食感が楽しめるのでオススメだ。
卓上に目をやると、これも『横綱』でお馴染みのにんにくとうがらしが鎮座している。ラーメンを半分くらい食べてから入れて味変をすると旨いんだよなぁ。餃子のタレに溶かしてピリ辛の味にするのもイイよね。
ちなみにこちらが『横綱』のネギとにんにくとうがらし、通称“ニントン”。店の看板や外観といい、味変のアイテムといい、ここまで同じということは、ここ『ラーメン大統領』は姉妹店なのだろうか。