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鈴鹿サーキットといえば、モータースポーツの最高峰「F1」が開催されるなど、メッカともいえる場所だ。だが、実はその近くに猿田彦大神を祀る神社が2つある。今回は「かなえの滝」でおなじみの「椿大神社」をご紹介しよう。

鈴鹿サーキットのある三重県は神話の宝庫

観覧車がアイコンともなっている鈴鹿サーキット

F1など、日本国内のほとんどの主要レースシリーズが開催されている鈴鹿サーキット。モビリティに関する乗り物がメインの遊園地も併設されるなどエンターテイメント施設としても充実しています。

鈴鹿サーキットで開催される自動車レースやオートバイレースのスケジュールは、基本的に土曜日が予選、日曜日が決勝レースとなっている場合が多いため、観戦のメインは日曜日となります。

これらをすべて楽しもうと思えば鈴鹿サーキットの近くの鈴鹿市内や津、松阪、亀山といった近隣の街に、前日から宿泊すると便利です。

そして、もし前日に宿泊をするのであれば、少し早めに三重県に入りサーキットの回りや近隣の観光をしてみるのも面白いのではないかと思います。そして三重県は古事記や日本書紀などに乗るような神話とゆかりが深い土地でもあるのです。 

鈴鹿ICそばにある大鳥居の正体は椿大神社

県道27号線にある椿大神社の大鳥居

自家用車で鈴鹿サーキットへ向かう場合、高速道路を利用するとほとんどの方は東名阪自動車道 鈴鹿ICを利用すると思います。鈴鹿ICを出て、県道27号線神戸長沢線を左に曲がると鈴鹿サーキット方面ですが、この交差点の右手に道路をまたぐほどの大きな鳥居をご覧になった方も多いと思います。

椿大神社の鳥居

この大鳥居はこの先にある椿大神社(つばきおおかみのやしろ)の大鳥居で、ここから5kmほどで椿大神社に到着するという目安として捉えるとよいでしょう。高速道路を利用した場合、椿大神社へ一番近いのは新名神高速道路の鈴鹿PAにあるスマートICで、鈴鹿PAからであれば1kmちょっとの距離となっています。

約2000年の歴史がある椿大神社

椿大神社の拝殿

椿大神社は猿田彦大神、またの名を椿大神を祀る神社として約2000年の歴史があります。日本全国に約2000社ある猿田彦大神を祀る神社の総本社として、また伊勢の国の一宮として存在する由緒と歴史のある神社なのです。

伊勢神宮に天照大御神(あまてらすおおみかみ)を祀った倭姫命(やまとひめのみこと)の御神託により、約2000年前に猿田彦大神の墳墓のそば、鈴鹿のこの場所に猿田彦大神の社を建立したとされています。

椿大神社の由来

そもそも猿田彦大神とはどんな神様なのか? 古事記などによると、大国主などの国譲りを経て地上の世界を手に入れた天照大御神は、地上の統治のために孫の瓊瓊杵尊(ににぎのみこと)を天界(高天原)から地上に送ります。

椿大神社の拝殿

その際、天の八衢(道が幾重にも分岐するところ)で瓊瓊杵尊(ににぎのみこと)を九州の葦原中国へ導いたとされる国津神で、現在は導きの神として様々な岐路に立たされた際に道を示してくれるというご利益があるとされています。

椿大神社別宮椿岸神社

また猿田彦大神の妻として猿田彦大神を祀る神社には必ず別宮として祀られるのが、天之細女命(あめのうずめのみこと)。椿大神社別宮椿岸神社として椿大神社拝殿の右隣に社を構えます。

椿大神社別宮椿岸神社の由来

後に猿女君(さるめのきみ)と呼ばれる一族の祖となります。猿田彦大神と出会う前に天界(高天原)では、天照大御神(あまてらすおおみかみ)が須佐之男命(スサノオノミコト)の傍若無人に嫌気がさし岩戸に隠れてしまうという「天の岩戸隠れ」が起きてしまった際、宴を催し天照大御神に気を引こうとします。

その作戦の中、舞を踊って八百万の神々を大笑いさせ、見事に天照大御神の気を引き岩戸を開けさせることに成功した、という神話に出てくる舞を踊っていたのが天之細女命(あめのうずめのみこと)。

扇塚

これにより天之細女命(あめのうずめのみこと)は、芸能の神様としても信仰を集めることとなります。

招福の玉
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この記事のライター

松永和浩
松永和浩

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