ライター肥田木ザ・ベスト『町田 うなぎ 流木』 @淵野辺
肉厚の青うなぎが重なり合う姿に息を呑む!
有無を言わせぬ肉厚の迫力。漂う香りさえ全部ひとり占めしたい。焦れる箸でそっと身を持ち上げ、香ばしい焼き目を歯でサクッと突き破れば、儚く消える衝撃の口どけ……あぁ身震い。これが初めてこの店のうなぎを食べた時の印象である。
上うな重(肝吸い・香の物付き) 6300円
名店出身の職人が備長炭で仕上げたそれは市場ではあまり出回らない希少な青うなぎだ。通常よりひと回りもふた回りも太く、大きく、上質な脂が特徴で、活きを割きたてで提供している。
「貴重な素材を心ゆくまで味わってほしい」と、うな重はたっぷり1尾分の「上」から。上品な旨みと炭火の力強さに合うよう調合したタレはキリッと芳醇。感動、必至。わざわざ電車を乗り継いでも目指したい店だ。
[住所]東京都町田市根岸町1008-20 リリーハイツ1階
[電話]042-794-9460
[営業時間]11時~19時半(18時40分LO)※火は~14時半(13時40分LO)
[休日]月
[交通]JR横浜線淵野辺駅北口から徒歩20分、バスで3分(桜美林学園前バス停下車すぐ)
ライター菜々山ザ・ベスト『人形町 梅田』 @人形町
梅田丼とうな重、食いしん坊を惑わす究極の2択
この店に行こうと決めた瞬間から、幸せな悩みに心をとらわれる。というのも〆はうな重に加え、よそでは味わえない「梅田丼」もあるからだ。
大関 梅田丼 4200円
前者は蒸しの入る関東風で、ホロリと舌の上でほどける官能的な口当たりとは裏腹に、砂糖をほとんど使わず仕上げた辛口のタレが粋な風情。そして後者はダシ醤油を絡めつつパリッと地焼きした身の下に、梅干しと刻み海苔やアサツキを敷いたご飯を潜ませる。じわりと滲む脂の甘みと梅の酸味が憎らしくなるほど好相性。
「う豆富」なんかの気の利いたつまみで飲んでる最中も正解の見えない2択に揺れ動く。いい頃合いで「今日はどちらにします?」と女将さん。嗚呼、ついに決断の時が来てしまった。
[住所]東京都中央区日本橋人形町3-4-2
[電話]03-3661-0160
[営業時間]11時〜14時半(13時45分LO)17時〜20時(19時LO)※夜の営業は水・木・金のみ
[休日]日・ 祝
[交通]地下鉄日比谷線ほか人形町駅A5出口から徒歩2分